――ずっとお笑いを見ていたからこそ、好きな芸人さんにどこかテイストが寄ってしまう、ということはありましたか。
こたけ もちろんありました。チュートリアルさんが好きだったので、ボケ方がたまに徳井さんっぽくなってしまうときがあって、気をつけようとはしていたんですけど、筆が乗ってくるとそっちになってしまう。テンションの上がり方がどうもそれっぽくなるんですよ。
“タレント弁護士”ではなく“弁護士芸人”を目指した理由
――舞台に立つこと自体は、抵抗なかったですか?
こたけ いや、最初は全然できなかったです。「声が小さい」と言われ続けていました。弁護士という仕事の中では、まったく大きな声を出さないので。本当にどうやって声を出すんだろう、と考えていた時期もありましたね。でもそういうことも含めて楽しかった。同期に経験者がいて、授業のあとご飯を食べながらずっとそいつに質問したり。
――分かっている人にコツを聞く。勉強できる人のやり方だ。
こたけ まさにそうですね。楽しくてやっていました。
――なぜタレント弁護士ではなく、弁護士芸人という道を選ばれたのか。テレビで求められるタレント弁護士は、高いところからものを言う役割を果たしていることが多いと思うのですが、芸人はどこか下に見られることで面白くなる、両極端な立ち位置ですよね。
こたけ たしかに。でもそもそも僕にとってタレント弁護士という選択肢はないですね。シンプルにお笑いがしたかったからやっているだけで、弁護士という肩書きは、それにたまたまくっついている。
――とはいえ、弁護士で芸人されている方はあまりいらっしゃらないので、若手時代、浮いているような感覚はなかったですか?
こたけ うーん。芸人はみんな、いかに浮くか、いかに他の人と違うことをするかっていう世界なので。浮いているほうが良しとされるので、僕はいいこととして受け止められていました。まあまだ売れてもいないし、嫉妬とかも特になかったですね。
――こたけさんが劇場までタクシーで移動していたというエピソードは本当ですか?
こたけ ああ、あれはみんなにいじられていましたね(笑)。キャラクターとしていじられる雰囲気でした。浮くことが肯定される世界なので。
