17歳から性暴力を重ね、21歳で懲役9年の判決を受けた32歳男。出所からわずか7カ月、失業と金欠をきっかけに「どうせオレの人生は終わっている」と再び凶行に走る。一人暮らしの女性宅に狙いを定め、侵入と強姦を繰り返す札付きの性犯罪者・中野は、ある日、とある短大生の寮へと足を踏み入れる――。
施錠されていない部屋に押し入った男の前に現れたのは、レポートを作成中だった19歳の女性だった。やがてやって来る友人たちも巻き込み、事態は1人の男による凄惨な地獄へと変貌していく。平成19年に起きた凶悪事件のその後とは? なお、プライバシー保護のため、登場人物はすべて仮名である。(全2回の2回目/最初から読む)
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狙われた19歳女性
そんなマンションの一つに事件現場となる短大生の寮があった。
新たに始めた運送業の親睦会の帰り道、そのマンションのことを思い出した中野は、まだ宵の口の午後6時半というのに、施錠されていない部屋を探して玄関ノブを回していた。
すると、第1の被害者のA子さん(当時19)の部屋の扉がスッと開いた。A子さんは部屋の中で学校に提出するためのレポートを作成中だった。そこへナイフを持った中野が押し入り、首筋にナイフを突きつけ、こんなふうに脅したのだ。
「静かにしろよ、殺されたいんか。お前を冷たい体にしてやってもええんやぞ!」
