「どうせオレの人生は終わっている」――17歳から性暴力を重ね少年院へ。成人後も強盗強姦で9年の服役を経験しながら、出所からわずか7カ月で再び惨劇は繰り返された。

 欲望に支配された32歳男は、ワンルームマンションに侵入し、一人暮らしの女性たちをナイフと脅迫で追い詰めていく……。平成19年に起きた凶悪事件の発端に迫る。なおプライバシー保護のため、登場人物はすべて仮名である。(全2回の1回目/続きを読む)

写真はイメージ ©getty

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札付きの性犯罪者

 中野勇二(当時32)は高校生のときから女性に性的暴行を繰り返す札付きだった。

 17歳のとき、通りすがりの女性に抱きつき、体を触りながら自慰行為をするという犯行を重ね、少年院に送られることになった。

 高校は卒業したものの、運送会社社員になっても強姦や強姦未遂事件を繰り返し、それが未成年のうちは罰金刑で許されていたが、成人になると、さすがにそうはいかなかった。

 21歳のとき、中野は広域連続強盗強姦事件の容疑者として逮捕され、会社を懲戒解雇された。ワンルームマンションに住む女性宅にナイフを持って侵入し、「殺されるか、ヤラせるか、どちらか選べ!」と迫って強姦していたのである。

 数十件の犯行を重ねていた中野は、若年にもかかわらず、「被告人の犯罪傾向は相当深刻である」と断罪され、当時としては異例の懲役9年という厳罰を言い渡された。

 その後、30歳で出所した中野は、灯油販売の仕事を見つけて月14万円前後の収入を得ていたが、失われた20代の青春を取り戻そうと、風俗店に足繁く通った。