mihra 2000~02年頃のデニムジャケットです。「リーバイス」のサードタイプを思わせる王道のデザインで、色合いやボックス型のシルエットにもアメリカンカジュアルの雰囲気が残っています。デニムやレザーは一般的な古着として見ても人気が高く、相場が安定しやすいジャンルです。
――企業とのコラボレーションTシャツも、いまでは見られないような大胆なデザインです。
mihra 2003年の「ユニクロTシャツプロジェクト」で作られた、ヤマサ醤油とのコラボレーションです。前面には醤油のボトル、背面には大きく「醤油」と描かれています。現在のUTにつながる試みですが、企業のモチーフを大胆に扱っていて、いま見ても新鮮です。
――2005年のテックパーカは、さらに違う方向性を感じます。
mihra これは綿とポリエステルの混紡で、特別に高機能な素材ではありません。ただ、曲線的なパターンやメッシュ素材の切り替え、淡い色使いなんかに、2000年代らしいY2Kの空気が表れています。ユニクロがトレンドを強く意識するようになった変化が感じられます。
――並べると、同じブランドとは思えないほど振れ幅がありますね。
mihra そこが一番面白いところです。一着の服から、「次に何を作るべきか」を探っていた痕跡や、ブランドの“余白”までを読み取れるんです。
50万円の評価額が付いたTシャツ
――フリマアプリには、10万円近い価格のスウェットなども出品されています。本当に相場はそこまで上がっているのでしょうか?
mihra 以前、『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京)で、50万円の評価額が付いたTシャツがあるんです。1984年に広島でユニクロ1号店が開店した際に配布されたと言われるノベルティで、背中には手をつないだ男女と「UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE」の文字が大きくプリントされています。
そのTシャツと同じ旧ロゴが使われているスウェットは、高額出品される傾向があります。ただ、1号店の開店時に配られたTシャツとは、年代も背景も希少性も違います。同じロゴだから、同じ価値になるわけではありません。
――mihraさんも、その旧ロゴTシャツをお持ちとか。
mihra 偶然知り合ったコレクターの方から譲っていただきました。衿にボタンがついたヘンリーネックタイプは現存例をほとんど確認できず、特に資料価値の高い一着です。基本的に高騰しているものには手を出さないのですが、これはユニクロ創業期の貴重な資料として入手しました。



