会社の言葉を信じて業務委託の契約書にサインしたら、数か月後には給料が大幅ダウン。「だまされた」と気づいたとき、あなたはその差額を取り戻せるのか。
弁護士・佐々木亮氏の著書『職場のトラブル即解決!あなたを守る労働法』(徳間書店)から、知らないと損する法律の知識をお届けする。(全4本の1本目)
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トラブルケース1:依頼より報酬を減額された
データ入力の仕事を10万円で依頼するといわれ、仕事を請け負いました。ところが、支払い日になって8万円に減額してほしいといわれました。減額はひどいと思います。
解決策:支払額の減額は禁止されている
一度約束した報酬額を一方的に減額するのはフリーランス保護法の「報酬の減額の禁止」に該当します。報酬の減額とはフリーランスのミスや納期の遅れなどのフリーランス側に責任がある過失がないのに、発注時に決定した報酬を、発注後に減額することです。
毎月10万円の仕事を受けていたのに、同じ仕事内容で「来月から減額してほしい」とクライアントが申し入れるのは違反にはなりません。
その申し入れを断り、仕事が発注されなくなっても、クライアントは法律違反には問われません。
ただし、減額された金額が、同じような仕事の一般的な価格と比べて著しく低い金額の場合は、「買いたたき」として法律で禁止された行為になります。
トラブルケース2:専属契約なのに契約期間の途中で契約終了を告げられた
フリーランスのプログラマーです。ある会社から1年間、専属的に働いてほしいと言われ、仕事を始めました。
ところが半年たつと仕事を切られてしまいました。理由を聞いても曖昧な回答しかありません。
フリーランス保護法ではどうなのでしょうか?
解決策:残り半年分の報酬を請求することができる
残り半年分を請求する権利があります。しかし、契約書にいつでも解約できると書かれていれば相手会社には期間終了前でも解約する権利があり、損害賠償請求はやや難しくなることがあります。
また、裁判を起こしても、クライアントがプログラマーを切った理由として「納期を守らない」などと主張し、裁判所がその理由について専属契約を中断する合理的な理由だと判断すると賠償請求は難しくなります。
なお、このケースでは、契約を打ち切るにしても30日前に予告しなければ、フリーランス保護法違反です。また、フリーランス保護法では、契約解除の理由の開示を求められた場合、遅滞なく理由を開示する義務がありますので、このケースのような曖昧な回答でごまかすことは違法となります。
