トラブルケース3:社員として入社したのに業務委託にされた
直接雇用の社員として入社したのに、会社から、「これからは成果報酬式の業務委託のフリーランスにします」と言われました。
会社側は、同じ仕事内容でもフリーランスのほうが、社会保険料などを給料から引かれないので手取りが多くなるというのです。
それで業務委託の契約書にサインをしました。ところが、あまり成果が上がらなくなり、数か月後の給料が社員のときより10万円も下がってしまいました。
解決策:仕事内容が変わっていないので業務委託とはいえない
直接雇用の社員として入社し、業務委託契約を結んだあとも、仕事の内容は変わっていません。これでは単に契約の名前を変えたにすぎません。
雇用契約なのか、フリーランスとしての業務委託契約なのかは、契約の名称で決まるのではなく、実質的な内容で決まります。
雇用契約を業務委託契約に切り替えたのに、実態が何も変わっていないなら、裁判では、この契約はフリーランスの業務委託契約とはいえず、雇用契約だと認められるでしょう。
実際に、同じような事例でそうした判断をした裁判例もあります。
裁判では、かつて社員として結んでいた契約より不利になる業務委託契約は、本意で結んだ契約といえないとして、効力がないとなりました。
その結果、かつての社員としての雇用契約が復活、フリーランスになったために減ってしまった給料分を会社側に全額支払わせる判決が下されました。
社員として入社したのに、業務委託だと言われて、業務委託の契約書にサインしたとしても、働き方が今までとは変わらなければ、契約は無効になることがあるのです。
