スキルス胃がんステージ4を抱えながら、noteやSNSで発信を続ける医学生・小枝俊太さん。SNSを通じて多くの人と交流し、その言葉に助けられる一方で、心ない言葉が届いた経験も。闘病を明かした彼は、その声に何を思うのか。
◆◆◆
闘病の様子を発信する意図
――小枝さんがSNSで発信する意図は何でしょうか。
小枝 当初、自分のありのままの気持ちや日常を吐き出したいと思って、アカウントを作りました。具体的な闘病の様子をイメージしていたというよりは、みんながそれぞれ悩みを抱えて生きているなかで、「私はがんを小脇に抱えていて……」みたいなテンションでした。
というのも、詳しい治療経過や治療薬のこと、その日の検査結果をアップしていくと、徐々に報告することが義務であるかのようになってしまうと思ったからです。それは自分らしくないと思ったんですよね。何より、私の発信を見にくる動機が「あの人、今日も生きているのかな?」という生存確認になってしまう気がして、それは自分の精神衛生上もよくないと感じました。
私が発信する意味は、闘病しながらも自分なりの捉え方をして生活している人間がいることを感じてほしいからです。そういう目で見てもらえたら、嬉しいですね。
同じ境遇の多くの人たちを見送り「そう遠くない自分の将来なのだ」
――小枝さん自身も、スキルス胃がんと告知された人の発信を読むこともある。
小枝 あります。また、あくまでネット上においてですが、多くの人たちを見送ってきたと思います。そのたびに、残念な気持ちになると同時に、「そう遠くない自分の将来なのだ」と胸が張り裂けそうになります。特に同世代の方の訃報は「これが現実なのだ」と強く突きつけられる気がして、つらくなってしまいます。
――ご自身のもとに届くメッセージも目を通されているとか。
小枝 そうですね。マシュマロという、X(旧Twitter)と連携して匿名で質問をおこなえるツールを使って、多くの人からメッセージをいただけるようになりました。「治療がんばってください」「生きてください」という見知らぬ人からのメッセージに、心が温かくなります。ほとんどがそうした応援のメッセージですね。

