ひとつのnoteが注目されている。現役医学生であり、スキルス胃がんと診断された、“がんになった医学生”さんだ。2024年にがん告知を受け、主治医から「治療をおこなえば1年強生きられる」と言われた。

 今回、医学を志す者でもあり、がん患者でもある当人が、これまでネット上に公開していなかった実名と顔を出し、語ってくれた。病気がわかったときの心境を訊いた。

がんになった医学生さん(小枝さん)。腸閉塞を何度か繰り返して、ストーマと呼ばれる人工肛門を造設する手術を受けた際の写真

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――がんになった医学生さんのnoteやSNSをご覧になっている人は多いと思いますが、本名を公開されるのは初めてです。改めて自己紹介をお願いいたします。

小枝 私は小枝俊太と申します。現在、弘前大学医学部に在籍する4年生で、年齢は22歳になります。2024年春に体調を崩したことをきっかけに受診し、スキルス胃がんであると告知されました。その後、noteやX(旧Twitter)のアカウントを開設し、病状はもちろん、ひとりの闘病者としてのリアルな生き方を発信するように心掛けています。

おにぎりを食べても戻してしまう…最初は腸閉塞の診断だった

――スキルス胃がんと診断されるまでの経緯について、詳細に教えていただけますか。

小枝 2024年春、ちょうど大学では解剖実習が始まる頃でした。私は春休み辺りから胃に違和感を感じていたんです。胃が痛いのではなく、胃に何かしらがあるような、そんな不快感だったと思います。ただ、それまで大学では定期試験が立て続けにあり、私は勉強のために十分な睡眠時間を確保出来ず、不規則な食生活をしていたためそういった生活の影響による症状だと納得していた部分があります。

 ところがいよいよものが食べられなくなりました。たとえば、握りこぶしくらいの大きさのおにぎりを食べても、20~30分くらいすると戻してしまうようになったんです。食べたものが排泄されずに、口から出てしまうようなイメージに近いです。

ストーマ造設後、感染症に。処置のなかで体に発疹が出た

――それで受診することになった。

小枝 はい。近所の医院では、原因は分からず腸閉塞という診断でした。実際に腸は狭窄を起こしていました。入院をして絶食をおこないながら点滴をすると、少し症状は緩和しました。それで退院して、また食べられなくなって戻してしまう――というのを2回ほど繰り返したと思います。

 そのあと、現在の大学病院で内視鏡検査をし、生検の結果、スキルス胃がんと告知されました。2024年5月初頭だったと思います。大学の実習に復帰したのは1ヶ月半後でした。