熱心な「踊る」ファンという自覚はないのに気づけば映画はだいたい観てる。あの名ゼリフは当然知ってるし、あの音楽やカーキ色のコートにも、なぜかワクワクしてしまう……。そんな隊員が現場を調査してきました!

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今週のターゲット『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』

〈あらすじ・概要〉警視庁捜査一課に着任した青島俊作(織田裕二)。さっそく都内で誘拐事件が発生。犯人は、その身代金の運び役としてなぜか青島を指名してきて……。1997年にテレビドラマとして始まった人気シリーズの劇場版9本目にして、青島を主人公にしたものとしては約14年ぶりの新作。本広克行監督。142分。公開中。

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『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』

 ドラマ『踊る大捜査線』の放送スタートは1997年。若い世代には馴染みが薄いのでは? と思いきや金曜日のTOHOシネマズ 渋谷の客層は若者から中高年まで実に幅広い。織田裕二もとい、刑事・青島俊作の人気はまだまだ現役の様子。さらにポップコーン売場には、ちょっと珍しいくらいの長蛇の列! 皆さん、本作の楽しみ方をわかってらっしゃる(笑)。妙に納得しながら席に向かうと、「特別捜査本部資料」なるブックレットを手渡されました。表紙には「ネタバレ注意」の文字が。おそるおそる開くと登場人物紹介や用語解説のページもあって、これが意外にありがたい。おかげでストレスなく観られました(ここまではネタバレセーフです!)。

 ところで、タイトルに付いている「N.E.W.」は、「NEXT. EVOLUTION. WORLD.」の略とか。新メンバーとして趣里、白洲迅、増田貴久らが加わり、青島自身も湾岸署ではなく警視庁捜査一課に栄転します。言葉通り“進化した世界”が舞台なのですが、思わずニヤリとしてしまうのは、むしろOLDな部分。おなじみの音楽、懐かしい人物たち。スピンオフ映画の主役や強烈な印象を残した人物まで。「あ、この人も?」というサービスが次々に飛び出してきます。

 一方で確かに時は経っているのだという実感も。設定資料によれば、青島は今年12月で59歳。髪には白いものが交じっています。「うん、そりゃそうだよな……」と、思わず自分の年齢と重ねてしみじみ(苦笑)。また、柳葉敏郎演じる室井さん(すでに亡くなっている)や、深津絵里演じるヒロイン・すみれさん(警察は辞めている?)などの名物キャラクターが“画面に登場しない”ことも味わい深い。かえって本シリーズの奥行きを感じさせられました。

 さて肝心のストーリーですが、誘拐事件が起こったと思えば、3Dプリンター拳銃による連続殺人、毒性ウイルスを巡る脅迫と事件が次々に押し寄せる。あっという間の2時間超でした。ポップコーンとの相性は抜群です!

 ちなみに「キャラや環境以外ではどこが新しい?」と言われると、「うーん、捜査にAIを使っているところ?」くらいなのですが、いいんです。長く続いたシリーズで、ファンが本当に見たいのは、「あの世界が今も続いていた」という感慨、そして「これからも続いていく」ことへの期待なのでしょうから。

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