一般候補からメンバー入りした2人は…

 一方で、猪俣さんと同じく一般候補からメンバー入りした2人は、驚きの感情が強いように見えた。

「僕たちは同期として、同じ覚悟を持ち、苦楽を共にし、そして同じ夢を見続けるものだと」

 篠塚さんは震える手でマイクを持ち、涙をこらえるようにそう発言した。気持ちを落ち着かせようとしたのか、前髪を後ろに流すように撫でつける。

ADVERTISEMENT

 橋本さんは声を震わせ、涙ぐみながら「今回の猪俣の件に関しては、近くにいた僕たちですら気づかない、気づけない、見えない部分でした」と微妙な距離感を言葉にした。

 オーディションの時から苦楽を共にし、切磋琢磨してきた仲だと思っていた、といい、「いろんな感情がこみ上げてきます」とつなげる。怒りというよりも、不安、心配、恐怖といった感情が渦巻いているように見える。

 その背景には、長年の下積みを経てデビューへ向けて切磋琢磨するという事務所のカルチャーを飛び越えてしまった引け目もあるのだろう。

 実際オーディションに対する反応は既存のファンの中でも割れており、今回の事件はその不安が的中してしまったことになる。オーディションの発案者である菊池さんも、その点への後悔をこう表現した。

「たとえ短い間だったとしてもジュニアを経験しているかどうか、その差がこんなにも大きいものだったのかと、改めて思い知り、思い悩み葛藤する時期を過ごしてまいりました」

 俯くように視線を落とした姿勢からは、Jr.経験者以外に門戸を広げた本人だからこその葛藤が現れていた。「非常に残念で申し訳ない」「情けない」と感情を吐露する時だけはカメラ目線になるが、それ以外は目元に力が入らず、まぶたが下がったような悲しそうな表情を浮かべていた。

 それでも最後には「あのような事件をおこした猪俣とは、もう一緒に仕事はできないという気持ちです」と語気を強めて言い切った。

 服装などを含めてかなり事前に意見や発言のすり合わせがあったことが窺える会見だったが、それでも個々人の間には温度差が見て取れた。

 今後は7人で活動していくというtimeleszは、今回の事件で生まれた亀裂をどう乗り越えていくのだろうか。

次のページ 写真ページはこちら