ジョニー・デップが、11月13日に世界同時公開される「クリスマス・キャロル 3人のゴーストたち」で約8年ぶりにハリウッドの大手スタジオ作品に復帰する。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズを始めトップスターとして活躍していた彼が長い雌伏の時を余儀なくされた大きな原因が、彼をDV加害者として告発した元妻、アンバー・ハードとの泥沼の法廷闘争である。
猿渡由紀著「ジョニー・デップの戦い」より、薬物依存に苦しむトップスターの知られざる実像について、一部を抜粋して転載する。
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知られざる「オピオイド依存症」
「ブラック・スキャンダル」の撮影中、ジョニーは人生における大きな決断を下し、そのための心の準備をしていた。以前からアメリカではオピオイド依存症が深刻な問題になっていたが、実はジョニーもその渦中にいたのだ。
オピオイドとは、医師が処方する鎮痛薬。アヘンと同様にケシから抽出した成分を化合したもので、モルヒネやオキシコドン、フェンタニルなどがそれを含む。痛みを抑える効果は強いが、依存性がある。
オピオイドを含むロキシコドンという薬をジョニーが使い始めたのは、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」(2011年)の撮影中に怪我をしたのがきっかけだった。大きな椅子を持ち上げ、窓に向かって投げるアクションをやった瞬間、背骨から左脚にかけて激痛が走った。
病院で診察を受けると、医師はロキシコドンを処方してくれた。ヘロインと共通する成分が入っていることを知っていたジョニーは不安を覚えたが、悪い予感は的中し、これなしでは生きられなくなってしまった。
やめようとすると、強い禁断症状が襲う。気づけばいつも、どこに行くのでも、この薬を持ち歩いていた。
オピオイドに依存すると、いつのまにか摂取量が増え、過剰摂取で死亡するケースが多い。弟を案じたクリスティは、彼女なりに調べ、依存症専門医デビッド・キッパーが書いた『The Addiction Solution』という本をジョニーに渡した。
それを読んだジョニーは、姉が勧める通り、キッパー医師を雇い、彼の指導に従って依存症から抜け出すことを決めたのだった。
