ジョニー・デップが、11月13日に世界同時公開される「クリスマス・キャロル 3人のゴーストたち」で約8年ぶりにハリウッドの大手スタジオ作品に復帰する。

「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズを始めトップスターとして活躍していた彼が長い雌伏の時を余儀なくされた大きな原因が、彼をDV加害者として告発した元妻、アンバー・ハードとの泥沼の法廷闘争だった。しかし、裁判が進むにつれジョニー側こそがDV被害を受けていたことが明らかになっていく。

 猿渡由紀著「ジョニー・デップの戦い」より、彼が経験したDVの実情について一部を抜粋して転載する。

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11月13日に世界同時公開される「クリスマス・キャロル 3人のゴーストたち」でのジョニー・デップ(右)(映画公式HPより)

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勝手に運用された資産と多大なる損失

 2016年になってまもなく、ジョニーは自らの経済状況について衝撃の事実を知ることになった。これまで大作映画に出演し続け、そのたびに高額なギャラを得てきたジョニーの総資産は6億5000万ドルに達しているはずだったのに、なぜかほとんどが消え失せていたのだ。

 さらに追い打ちをかけるように、14年連続で税金の支払いが遅延していたことも判明した。その罰金だけで、830万ドルもあるというのである。

 1999年以降、ジョニーは、ロバート・マンデルとジョエル・マンデル兄弟が経営する「ザ・マネジメント・グループ(TMG)」に、資産管理を任せてきた。

 TMGは、これまでに何度もジョニーの浪費癖を注意してきた。その前の年にも、TMGは、経済状況が深刻化しているとして、南仏の不動産を売るようにと強く勧め、ジョニーと彼らとの関係はピリついていた。

 月に200万ドルにも及ぶ生活費、世界各地に所有する不動産の維持費、24時間体制で家族を守るボディガードなどの人件費、さらにはアンバーの家族や友人たちへの度重なる大盤振る舞いなど、ジョニー自身にいくつもの原因があることは事実だ。

 だが、TMGが許可なくジョニーのお金を資産運用に回しては多大な損失を出していたことや、姉クリスティに過剰な支払いがなされていたことを、彼は知らなかった。

 翌2017年、ジョニーはTMGを「過失、詐欺、不正行為、信託義務違反」などで告訴する。TMGもジョニーを逆告訴し、最終的には示談で解決に至ったが、どのような条件だったのかは明かされていない。

 ジョニーの弁護士ジェイク・ブルームも、ジョニーの知らないところで不当な金の流れにかかわっていたとして、ジョニーから提訴されることになる。