「私ができることは少なくても…」 

《例えば、背の低い私が裾の長いパンツをカッコよくはきこなすのは無理。でも普通の背丈の女の子のスタイルだったら、私のほうがリアルに着こなせる。私ができることは少なくても、それを全力でやる気持ちは、昔も今も大切にしています》(『anan』2010年3月17日号)

 べつのインタビューでは、モデルの仕事を続けるなかで、自分をアピールするのではなく、洋服を素敵に見せることに意味を見出し、《私を見て! と無理に主張しなくても、与えられた役割を誠実にこなしていれば結果もついてくる、と思っていました》と語っている(『anan』2009年3月4日号)。

めざましリポーター、『AneCan』専属モデルへ

 そうした心がけのかいあって、臼田は読者が親しみやすいキャラで人気を集める。また、与えられた仕事をこなしていくことで活動の範囲を広げていった。朝の情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系)ではリポーターを務め、広く知られるようになる。2007年には『CanCam』の姉妹誌として創刊された『AneCan』の専属モデルに起用された。

臼田あさ美写真集『いつだってハローグッバイ。』(ワニブックス、2010年) 

 俳優としても、映画『この胸いっぱいの愛を』(2005年)ではレイプによって妊娠させられながらも出産を決意する保育士という難しい役を演じるなど、与えられた役割をまっとうするのに全力を尽くした。

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 さすがにこの役をもらった当初は、保育士の女性が自分にとって憎しみの対象である男の子供を産もうと思うまでの気持ちがまるで想像できなかった。しかし、台本を何度も読むうち、《そんな生い立ちの子供を育てる決心をする女性は、芯が相当強いはず。だから、強い意志が感じられるように演じたい》と思い、セリフは迷いなく言うようにしようと決めて撮影に臨んだという(『サブラ』2005年11月10日号)。

 臼田は与えられた仕事に全力を尽くす一方で、自分がやりたいものがあれば積極的にアピールしてきた。俳優でミュージシャンの田口トモロヲが監督した映画『色即ぜねれいしょん』(2009年)に出演したときがそうだった。

応募締め切り後のオーディションに、監督に手紙を書いて参加

 臼田はその前に田口が監督としてみうらじゅんのマンガを映画化した『アイデン&ティティ』を観たのがきっかけで、みうらのファンになり、彼の小説『色即ぜねれいしょん』も愛読していた。それがやはり田口の手で映画化されると聞き、自分も絶対に出たいと思ったという。

2008年、小説『色即ぜねれいしょん』の映画化で記者会見するみうらじゅん(前列左端)。(前列右端から)田口トモロヲ、渡辺大知、後列右端から峯田和伸、岸田繁、堀ちえみ、リリー・フランキー、臼田あさ美 ©時事通信社

 だが、ヒロインのオリーブ役を決めるオーディションがあると知ったときには応募はすでに締め切られていた。それでもあきらめきれなかった彼女は、田口に何とか参加させてほしいと手紙をしたためて送る。そのかいあってオーディションに参加できたものの、オリーブがしゃべるのは関西弁で、会場に行ってもバリバリの関西弁を話す人ばかり。そこでちょっと心が折れるも、無事、二次審査に進んだ。