「あのころは、本当に楽しかった」

 話すうちに、同じバンドのファンだということがわかって、意気投合。帰りがけに連絡先を交換し、そこからママ友としての濃密なお付き合いが始まりました。

 私の夫は、パン職人です。私も以前同じベーカリーに勤務していて、そこで知り合い、結婚しました。房枝さんと知り合った当時、夫は別のベーカリーで雇われ店長をしていました。「いつか自分たちの店を持ちたい」という夢を抱きながら、懸命に働いていました。

写真はイメージ ©AFLO

 私は房枝さんのギャラリーカフェへ通うようになり、房枝さんがオフの日には、お互いの家を行き来したり、一緒にいろんなところへ出かけたりしました。当時私たち家族は小さな賃貸アパートに住んでいたのですが、お嬢様育ちの房枝さんは広い分譲マンション暮らし。3つ年下のご主人は大手企業にお勤めです。

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 彼も気さくな性格で、夫とも仲良くしてくれたので、私たち家族がよく房枝さんのマンションを訪れて、時にはお泊まり会もしていました。娘は房枝さん夫妻によくなつき、房枝さんの息子さんとも仲良く遊びました。

 会員制のリゾートホテルやキャンプなどにも、よく誘ってもらいました。夫は休みが少ないので、たまの参加になりましたが、房枝さんのご主人が運転するアウディの大型SUVに家族で乗せてもらったときなどは、その乗り心地に感動して、「いつか俺もこんな車に乗りたいなあ」と車内を見回していたものです。

 ドライブ中は「おかあさんといっしょ」の音楽で大人たちがノリノリになって、子どもたちが多少グズっても、全然気になりませんでした。母子4人で「しまじろう」のコンサートへ出かけたのもいい思い出です。子どもを預けて推しバンドのライブにも2人で何度か行きました。あのころは、本当に楽しかったです。