「遺体は血まみれ」「ほぼ即死」――1965年2月21日、39歳の若さで暗殺された過激な黒人解放運動家マルコムX。事件から半世紀以上が過ぎた今、この暗殺劇をめぐって衝撃の真実が次々と明かされている。

 黒人たちの絶大な希望となったカリスマは、なぜ命を奪われなければならなかったのか。その激動の半生を、鉄人社の新刊『世界の要人暗殺ミステリー』より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目)

マルコムX ©getty

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マルコムXの死

 ケネディ大統領暗殺から1年3ヶ月後の1965年2月21日、過激な黒人解放運動の指導者として名を馳せていたマルコム・Xが米ニューヨークで演説に臨む直前、至近距離から集中銃撃を受け、39歳の若さでこの世を去った。

 犯人として3人の黒人男性が逮捕されたが、そのうち1人が後に4人の共犯者がいることを告白。他2人は事件から半世紀以上後に無罪となった。さらに、ニューヨーク市警の刑事が死ぬ間際に、マルコムの警備が手薄になるよう彼のボディーガードを事件数日前に意図的に逮捕していたことを手紙で告白。

 FBI(アメリカ連邦捜査局)やCIA(中央情報局)の思惑が絡んでいた疑惑も浮上し、現在、マルコムの遺族は殺害に関与したとして前記3つの組織を提訴している。