まず背筋を伸ばして立ち、その場で軽く足踏み。その動きに合わせ、肩の力を抜いて腕をブラブラと揺らしましょう。慣れてきたら徐々に足踏みを速め、“イヤイヤ”するように両肩を交互に前後に動かしましょう。「イヤイヤしながらその場でジョギングする」イメージです。1分間続けた後、30秒間その場でゆっくり足踏み。その際、両腕は自然な動きに任せます。これを3セット繰り返して下さい。
寝返りも重要な運動
続いて就寝時のアドバイスを二つお話ししましょう。
一つ目は寝返りの打ちやすい枕とナイトウェアを選ぶこと。人は一晩(8時間)に平均して10~30回ほど寝返りを打ちます。これは生理学的にはとても大事な運動で、長時間同じ姿勢で寝ていて圧迫された筋肉や血管、関節などをゆるめ、血流を改善する効果があるのです。また、寝返りによって布団の中の空気を入れ替え、こもった熱を逃して深部体温を調節することで深い睡眠に入りやすくなります。安眠のためには、仰向けで寝心地が良い枕より、寝返りが打ちやすい枕を選んでいただきたいです。
ポイントは高さと幅、そして硬さ。高さは4~5センチで平らなもの、幅はゴロゴロと左右に動ける広めのものを選び、頭が沈み込まず、回転しやすい適度な硬さが理想的です。イメージとしてはハーフサイズの厚めの座布団ぐらいといった感じですね。
ナイトウェアについて言うと、私はジムで着るような伸縮性が高く表面がツルツルとした生地のスポーツウェアを愛用しています。綿のパジャマは伸縮性が乏しく体を動かしにくいため、寝返りの邪魔になることがあります。また、スポーツウェアは吸水性や速乾機能が高いので、睡眠中の体温調節にも適しています。
※約4000字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア『文藝春秋PLUS』と『文藝春秋』2026年11月号に掲載されています(池谷敏郎「かんたん“快眠体操”」)。このほかにも、快眠の秘訣がわかる記事を多数ご覧いただけます。
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■池谷敏郎(いけたに・としろう) 1962年生まれ。東京医科大学医学部卒。97年に池谷医院理事長兼院長就任。専門は内科・循環器科。著書に『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』など

