道路予算削減発言などで批判を浴びた簗氏を続投させ、結局は更迭した高市首相。自民党重鎮には「長引かせてダサいのは誰なのか」と皮肉を言われている(琉球新報・10月15日)。強い言葉が自分に返ってきた格好だ。
「化粧に時間がかかる」発言も…
閣僚への言葉では、もう一つ「私に恥をかかせるな」も忘れられない。
今年2月、高市首相は国会で、米国との関税交渉を担当する赤沢亮正経済産業相にそう伝えたと明かした。トランプ大統領との首脳会談を控え、「私がトランプ氏と堂々と渡り合えるように働くのが赤沢氏の仕事だ」とも述べた。
国会答弁でも軽口で場をにぎわせたいのだろうか。しかし、そうした隙に本質が見えることもある。最近の「化粧に時間がかかる」発言もそうだ。
10月14日の衆院予算委員会で、首相の国会出席のあり方を問われた高市氏は、男性首相より朝の入浴、朝食の支度と後片付け、化粧などに「3〜4時間余分に時間を使っているかもしれない」と語った。問われていたのは首相の生活時間ではなく、国会改革という制度の話だったはずだ。いつの間にか個人の事情に話が移っていた。
次の言葉は「悲願」である。
高市首相は食料品の消費税減税を「私自身の悲願」と語った。ところが今年2月、公式サイトから約1000本の過去のコラムが削除された。直前にはプレジデントオンラインが過去のコラムを調べ、「消費税減税は悲願」という発言を裏付ける記述が見当たらないと報じていた。事務所はサイトの見直しと説明している。
過去の言葉が消えた一方で、選挙中にはこんな言葉も発信していた。
「逃げません」である。
高市首相は今年2月の衆院選で、自民党の公式YouTubeを通じてそう訴えた。ところが選挙中、NHK「日曜討論」を欠席した。首相は持病の関節リウマチによる手の痛みを理由に挙げたが、週刊文春は2日前から欠席の調整が進んでいたとの証言を報じた。問われていたのは病気そのものではなく、欠席に至る経緯の説明だった。
一方、読売新聞によると、欠席した2月1日は選挙期間中で首相のXのフォロワーが最も増えた日だった。同情や擁護も広がったという。