映画『ドライブ・マイ・カー』(2021年)で世界の注目を集め、『地獄に堕ちるわよ』(Netflix)、『銀河の一票』(カンテレ)など話題作への出演が続く俳優・三浦透子。6歳でCMデビューし、10月20日には30歳を迎えたが、そのキャリアの転機とは?(全3回の2回目)
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一緒に考えながら演じるという経験
映画『私たちのハァハァ』(2015年)では女子高生4人組を演じるうち、三浦以外は全員演技未経験だった。監督の松居大悟からは「おまえが引っ張ってきてくれ」と言われて引き受けたものの、ほかの3人とはモチベーションもテンションもあまりに違い、撮影に入った当初は芝居以前にどうしたらいいかわからなかったという。
そこで途中から、技術で演じることも、事前に立てた役作りのプランも捨てた。それからのことを彼女は、《自分でどういう風に演じたのか覚えていなくて、その場の空気の中から生まれている感じがすごくした》と顧みている(『ピクトアップ』2015年10月号)。
映画『月子』(2017年)では井之脇海とW主演を務めた。同作の現場で監督の越川道夫と、主人公がなぜその行動に行き着くのかを一緒に考えながら演じたことも、彼女にとって大きな経験となる。
こうしてさまざまな作品と出会いながら、三浦は少しずつ前へと進んでいった。一緒に仕事をした監督たちのあいだでも彼女の将来への期待は大きかった。映画『あの日のオルガン』(2019年)の平松恵美子監督は、三浦について《将来、日本映画でいろいろな色の「個性」を発揮してくれる人。つまり、なくてはならない存在になると確信しています》と断言した(『ピクトアップ』2019年2月号)。

