テーマに敏感になり過ぎてはいないか
リム 監督から見て、台湾映画の魅力とはどういうところにあるでしょうか。。
シェン 台湾映画には、エドワード・ヤン、ホウ・シャオシェン、ツァイ・ミンリャンなど色んな監督がいて、その影響を私たちの世代は受けてきています。私たちは先達に対するリスペクトを持ちながらも、新しい台湾映画を作っていきたいと考えているわけです。
台湾には、制限を受けずに映画を作ることができる環境が整っていると思います。私たちはどんなことでもどんなテーマであっても、政治も歴史もジェンダーも、作品を作ることができる。だから本当にいろんな種類の作品が出てくるわけですね。そこは台湾映画の大きな魅力です。
一方で、私たちの世代は、テーマというものについて非常に敏感になっているところがあると思うんですね。どういうテーマであれば観客に受けるだろうか、今の時代に合っているだろうか、と。様々な作品が出てきていること自体はとてもいいことですが、流行みたいなものに対して過敏になり過ぎていないかなと思うことがあります。やはり芸術というのは、こうしたドキュメンタリーもそうですが、テーマのみならずそこでどういう芸術性を表現できるのかというところがもっとも重要だと思います。その意味では、まだまだ映画芸術としての努力が足りないんじゃないかなと感じることもあります。
