8月1日、日本未公開の台湾映画の名作・話題作を紹介する「台湾文化センター 台湾映画上映会2026」の第7回が、日本映画大学新百合ヶ丘キャンパス(神奈川・川崎市)で開催された。今回上映されたのは、『夜明けの前に』。上映後に行われたトークイベントには、同作のツァオ・シーハン監督と東京国際映画祭シニア・プログラマー、日本映画大学教授の石坂健治氏が登壇。聞き手を上映会キュレーターであるリム・カーワイ監督が務めた。
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『夜明けの前に』
1996年。台湾では初の総統直接選挙を目前に控え、台湾海峡ミサイル危機が訪れ、経済も揺れ動いていた。15歳の小洲は、不穏な空気が漂う家から逃れ、ビリヤード場に自分の居場所を見つける。不良仲間とつるみ、教師に反発し、優等生のクラスメイトに恋をする。そんな日々の中で、小洲は少しずつ大人へと近づいていく。
監督:ツァオ・シーハン/出演:チェン・シュエンリー、ウー・カンレン、メイ・スン、ホアン・ディーヤン/2025年/台湾/113分/©百景映画股份有限公司
私も勉強が嫌いで喧嘩をしたり授業をサボっていた
ツァオ・シーハン監督(以下、ツァオ) 今回、『夜明けの前に』を日本で、今村昌平監督がつくったこの日本映画大学で上映できて大変興奮しています。台湾では日本の監督はとても好かれていますが、私は特に今村監督が好きなんです。
石坂健治(以下、石坂) この学校は今村昌平監督が、1975年にポケットマネーで作った学校がもとになっていまして、今年で51年目になります。今日のこの会場もまさに今村昌平が教鞭を執っていた場所。映画人にとっては聖地みたいなものですね。『夜明けの前に』は台湾の映画史も全部入ってるし、世界映画の新しい潮流も全部詰まってるような映画で、びっくりしました。デビュー作でこういう映画を撮るなんてすごいと思います。
リム・カーワイ監督(以下、リム) 新人監督とは思えない力のある作品ですね。台湾ニューシネマの2人の巨頭、エドワード・ヤンとホウ・シャオシェンのスタイルとテーマを引き継いで作った作品だと思います。


