7月11日、日本未公開の台湾映画の名作・話題作を紹介する「台湾文化センター 台湾映画上映会2026」の第4回が、京都大学吉田キャンパスのHORIBAシンポジウムホール(京都市左京区)で開催された。今回上映されたのは、“台湾映画のゴッドファーザー”李行(リー・シン)監督の『小さな町の恋 デジタル・リマスター版』。上映後に行われたトークイベントには、中国文学や台湾文化に造詣が深い関西学院大学社会学部の西村正男教授と上映会のキュレーターを務めるリム・カーワイ監督が登壇した。
『小さな町の恋 デジタル・リマスター版』
姉の夫を刺して刑務所に入った文雄(ケニー・ビー)は、そこで木彫り職人の元と知り合い、出所後に弟子入りをする。元の娘・阿秀(ジョアン・リン)と心を通わせるが、元恋人が彼を追いかけてきたことで師匠の怒りを買ってしまう。
監督:リー・シン/出演:ジョアン・リン、ケニー・ビー、ツイ・フーシェン/1979年/台湾/95分/©Taiwan Film and Audiovisual Institute.All rights reserved.
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日本ではあまり知られていない“ゴッドファーザー”
西村正男教授(以下、西村) この『小さな町の恋』は1979年の製作ですが、その時点でのちの台湾ニューシネマを準備するような映画がすでに生まれていたということを感じまして、非常に面白く観ました。
リム・カーワイ(以下、リム) そうですね。監督のリー・シンは日本ではほとんどあまり知られてないと思いますが、台湾ではとても有名な映画監督です。僕はマレーシア人ですけれど、小さい頃から彼の映画を観て育った世代でもあります。この『小さな町の恋』も小学校5、6年生でリアルタイムで観ました。西村先生は実はリー・シン監督に会ったことがあるんですよね。どんな感じの人でしたか?

