たとえば、以下のようなものである。

投稿の中国語文面からすると、中国人保護者側はいじめと認識している案件。原文では相手の女の子2人の名前もそのまま出ている
いじめ案件に対応する先生の連絡帳。「日本語指導」「通訳」という表現から、移住後あまり時間が経っておらず日本語能力も不十分な家族である可能性が高い

 一連のさまざまな投稿を見る限り、近年になり日本の生活環境のよさを理由に移住(「潤日」)した保護者の比率が比較的高そうに見える。ただ、ママ友からの日本語のLINEスクショを投稿しているケースなどは、それなりに日本語ができる(=長く日本で暮らしている可能性が高い)保護者も含まれるようだ。

 ちなみに、中国人は子どもの安全に無頓着だというわけではなく、たとえば中国では子どもの学校への送り迎えに大人がしばしば付き添う。ただ、日本と中国で「安全」に気を遣うポイントが異なるのは確かだろう。今回の記事で挙げた例は、一部の中国人保護者の行動にすぎないとはいえ、「日本人と比べて、個人名をネットに出すことに抵抗感が薄い人が多い傾向がある」とは言わざるを得ない。

ADVERTISEMENT

 一般の連絡帳やLINEのスクショが中国のSNSに掲載されても、(当事者が恐怖感を覚える、という点を除くならば)実害はそれほど大きくないとは思われる。ただ、心配なのは、いじめをはじめとした日本人とのトラブルが晒されるケースだ。

 ひとたびネット上にアップされた情報は止められない。中国人保護者たち自身は穏健な人たちでも、中国国内の“愛国者”に画像が届いてしまった場合、思わぬ形の被害が生じる懸念もある。2023年、中国国内で福島原発の処理水排出問題への批判キャンペーンがおこなわれた際に、中国国内の一般人が福島県内のラーメン屋に1日1000件以上も嫌がらせ電話を掛けてきたような事例も、記憶には新しい。

 今後、日本側の学校現場で新たなトラブルの種になる可能性はあると思われる。

次のページ 写真ページはこちら