――不妊治療をしていることは、周囲に明かしていたんですか。
小松 あまり話していませんでした。親にも詳しくは伝えていなかったんです。妊娠を報告した時には「えっ、まだやっていたの?」と驚かれたくらいです。治療中だと伝えても、うまくいかなかったら周りをがっかりさせてしまうかもしれない。だから、わざわざ言う必要もないかなと思っていました。
――実際に妊娠したと聞いた時は、どんなお気持ちでしたか。
小松 40代前半の時にも、着床しかけたのに継続しなかった経験があるので、不安がなかったわけではありません。でも今回は、染色体検査の結果を確認し、子宮の状態も整えた上での妊娠だったので、心強さがありました。
ただ、妊娠して1、2カ月ほどたった頃に大量出血したんです。慌てて医療センターに行きましたが、心のどこかで「きっと大丈夫」と思っていました。診てもらったら赤ちゃんは無事で、本当に安心しました。
――妊娠中は、その後も心配が続いたのでしょうか。
小松 胎盤やへその緒の位置の関係で、赤ちゃんに十分な栄養が届いていないかもしれないと心配された時期もありました。そこは染色体検査とは関係のないことですから、不安でしたね。それに、高齢での出産だったので、普通の産科ではなく万が一に対応できる設備のある病院を選ぶ必要がありました。幸い、自宅から近いところにそういう病院があったんです。
破水から20時間を経て帝王切開で出産
――出産は帝王切開だったそうですね。
小松 最初から帝王切開と麻酔を希望していました。親も高齢で頼れないので、産後はほぼ自分で育児をするつもりでしたし、出産で体力を使い果たしたら困ると思って。
でも病院は、できる限り自然分娩を目指す方針だったんです。破水してから20時間ほど頑張ったんですが、子宮口が5センチから開かなくて。赤ちゃんの心拍も時々乱れていたので、先生に「もう切りたいです」と伝えました。
――20時間も頑張った後に、手術になったんですね。
小松 そうなんです。手術自体はあっという間でした。赤ちゃんが出てきた瞬間、看護師さんが「おっきい!」って言ったんです。先生も「これじゃ出ないな」という感じで(笑)。私も見て「おっきい!」と思いました。すぐには泣かなかったので心配しましたが、処置してもらって泣き声が聞こえた時は安心しました。
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