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演技の最中にクルクルってやっちゃって

――バレエと演技が結びついているところはたくさんあると思うんですが、石橋さんって、よく体をクルッと一回転させません? 出演された『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『きみの鳥はうたえる』、テレビドラマ初主演をされた『You May Dream』にも、そういうシーンがあったので。

石橋 あはは。完全に私の癖です。「夜空」の頃は、現場でただ立っているのが精一杯なくらいの、いっぱいいっぱいの状態だったんです。そういう状況になると、無意識に自分の癖って出ちゃうもので、演技の最中にクルクルってやっちゃって(笑)。

「(よしもと)ばななさんの小説が好きです。今は三島由紀夫の『不道徳教育講座』を読んでます」

――素の自分の動きが活かされたんですね。

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石橋 でも、自分の中に強くある踊りの要素が「余計かも」って悩んだこともあるんです。姿勢が良くなりすぎちゃったり、バレエ特有のがに股になってたり(笑)、なんでも踊りっぽくなっちゃっているのが自分でも邪魔だなって感じることもあって。でも、『きみの鳥はうたえる』の三宅唱監督が「それは面白いことなんじゃない?」ってプラスにとらえてくれて、クラブで踊るシーンまで作ってくれました。

家では大声で浜崎あゆみさんの歌を歌ってました

――ダンサーとしての身体は、石橋さんの演技の核ですね。

石橋 踊りが私の真ん中にあるとは思っているんですけど、そこからお芝居にどう活かしていけるか、まだまだこれからだと思っています。お芝居って全身を使う表現だから、踊れることはプラスになっていると信じています。いろんな面に広げていけたらなあって思っています。

――『きみの鳥はうたえる』では「オリビアを聴きながら」をカラオケで歌うシーンがありましたけど、あれは染みました。歌、お上手ですよね。

石橋 えーっ、私、お上手ですか?(笑)。ありがとうございます。

 

――このインタビューの準備中も歌ってましたよね。

石橋 ばれてる! 

――あれは何の歌だったんですか?

石橋 ハナレグミさんとSo many tearsさんというバンドが一緒にやっている「オハナレゲエ」という曲でした。歌うのは昔から好きなんです。

――小さい頃から?

石橋 家では大声で歌ってました。何を歌ってたかな……。浜崎あゆみさんとか。バレエって声を出さない表現ですけど、お芝居をやるようになって表現に自分の声が必要になったんですね。それで、ボイストレーニングをしたら、楽しくて。出演した映画『PARKS パークス』でも歌ってる女の子の役だったり、だんだん演技の中で歌うことも増えてきてます。歌はとても好きな表現です。