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覚醒の時を迎える“幕張のゴジラ”安田尚憲 井口監督が語った「3年目の期待」

文春野球コラム ウィンターリーグ2019

2020/01/19
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井口監督が感じたウィンターリーグでの成長

 3年目での新人王という井口監督の親心もあり丁寧に育てられ今を迎えた。昨年オフはプエルトリコでのウィンターリーグにも参加した。帯同したスタッフから連日送られてくるレポートと打席動画には必ず目を通し、成長度合いのチェックを繰り返した。15試合に出場をして43打数15安打で打率.349。150キロを越えるスピードで動きながらホームベースに向かってくる剛速球をはじき返す姿に確かな成長を確信した。

「外国人選手特有の癖のある動くボールに適応していた。自分なりに打席の入り方を工夫したりテーマを決めて取り組んでいたとも聞いた。対応力がついていると感じた。非常に楽しみ」と指揮官は満足そうな表情を浮かべた。

 ただもちろんポジションは与えるつもりはない。2月のキャンプから競争。勝ち取ってこそ不動のレギュラーとなれる。

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「マリーンズには若い力が必要。しかし与えるつもりは毛頭ない。歯を食いしばってもぎとってもらう。安田に頑張ってもらいたいとは思うがそこはフラット。勝ち取ってもらう」と井口監督。

 指揮官の想いを十分感じている安田は年末に行われた契約更改の会見で色紙に「覚悟」と書き込んだ。年明けのマスコミ向け自主トレ公開日には今度は色紙に「克」と力強く書き込んだ。己に克つ。勝負師として挑む3年目の強い決意がみなぎる。

契約更改会見にて ©梶原紀章

 いよいよ始まった“幕張のゴジラ”の覚醒の時。ドラフト1位ルーキー佐々木朗希投手に集まるメディアの注目。FAで加入した美馬学投手と福田秀平外野手へのファンの期待も高い。新外国人で日本での実績十分のジャクソンとハーマンも楽しみだ。ただ2020年のキーマンは背番号「5」なのだ。チームリーダー鈴木大地内野手がイーグルスにFA移籍した今、新しい若き主砲が生まれる絶好の時。誰もが安田が大暴れすることを願っている。

梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)

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