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楽天のルーキー・津留﨑大成の凛々しい眉毛(リリ眉)について考えてみた

文春野球コラム ペナントレース2020

2020/08/16
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強い男の意志は「眉」に現れる。伊達政宗もそうだった

 みなさんはじめまして。宮城県富谷市出身のタレント・声優、杜野まこです。2009年に仙台放送の情報番組「あらあらかしこ」で芸能界デビュー、2010年には三浦大輔さん(現・横浜DeNAベイスターズ二軍監督)の冠番組でアシスタントを務めておりました。この番組での三浦さんとの出会いがきっかけで、どんどんプロ野球のおもしろさにハマっていくわけですが、セ・リーグでは横浜DeNAベイスターズを、パ・リーグでは地元の球団、東北楽天ゴールデンイーグルスが大好きで応援しています。

 そんな私に、文春野球楽天イーグルス監督のハガユウスケさんがお声をかけて下さり、今回コラムを書かせて頂く事になりました。何を書こうか悩んだのですが、ちょっとだけ私のフェチのお話にお付き合い頂けないでしょうか。

©杜野まこ

 私は強い男の意志というのは「眉」に現れると思っています。少し濃くて立派で凛々しい眉に見える闘志、これがたまらないのです。今まではなんとな~くそう感じる~、くらいに思っていたのですが、2018年これが確信に変わる出来事が起こりました。

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 世界的なミスコンテスト「ミス・ワールド2018」の世界大会に出場する日本代表に選ばれた、東京都出身・慶応大学の伊達佳内子さん。彼女は偉大なる仙台藩の藩祖・伊達政宗の末裔との事で、政宗公との共通点を聞かれた際に「負けず嫌いで、目の前のことに全力で取り組む心持は政宗公にもあったと思う。あとは眉毛が太いことかな」と答えたのです。衝撃が走りました。

 東北歴代ナンバー1の強い男、伊達政宗公もやはり眉がポイントだったとは。なんとな~く私が思い描いていた強い男の条件「凛々しい眉」は、政宗公に守られ歴史を歩んできた東北・宮城の出身者のなかに深く根づく、郷土のフェチシズムなのではないかと。

東北魂は凛々眉(りりまゆ)にあり

 そう考えながらイーグルスの選手たちをみてみると、則本昂大選手をはじめ、岡島選手、シャギワ選手、弓削選手、藤田選手、鈴木大地選手、内田選手、ロメロ選手、ブラッシュ選手などなど、凛々しい眉の選手が多いのです。

 やはり強い男の眉は凛々しい。東北魂は凛々眉(りりまゆ)にあり! とすら思えてきます。

 そしてそんな中、ひと際眩しく、凛々しく、気持ちのいい凛々眉が現れました。彼の名は、津留﨑大成選手。慶応大学からドラフト3位で入団した期待のルーキー。開幕からすでに頼もしい活躍ぶりをみせ、リリーフ陣の一角として存在感を放っている、まさに"リリ眉"なのです。

津留﨑大成

 プロ入り前までは、決して順風満帆ではない野球人生があった津留﨑選手。慶応高校3年秋に右肘のトミー・ジョン手術を受け、大学1年時はリハビリに専念。3年の秋季リーグ終盤にはANAのパイロット志望のインターンに応募。その結果100倍の難関を見事に突破したなんてエピソードもあったぐらい一時は就職活動に意識が向いた時期もありました。

 しかし、手術をきっかけに筋トレに目覚めたことが転機となり、「筋肉は裏切らない」をモットーにコツコツ筋トレを続け、マッチョな太い腕とMAX153キロのストレートを手に入れる。そして大学4年時に花開き、晴れてドラフト指名をうけました。

 右肘手術から先の見えぬ日々を過ごし諦めかけた夢……それでも努力を続けてこられた想像を超える強い意志と自制心の持ち主。その粘り強さと我慢強さはまさに東北人好み、この経歴を踏まえマウンドに立つ津留﨑投手を見ると、より凛々しさがマシマシにみえてきます。

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