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「臭いっすねぇ!」の言葉に大将が喜ぶお店

 オスナ投手に食べさせたいラーメン、続いてはここ数年で博多ラーメン界に突如現れて存在感をしめしだした新鋭。『駒や』。

 駒や 馬出本店 月曜日定休
 福岡県福岡市東区馬出2-5-7
 092-292-9480

駒や外観 ©加藤淳也

 歴史こそ創業4年目に入ったばかりで長くは無いのだが、昔ながらの豚骨ラーメンの懐かしさが感じられる一杯なのだ。例えて言うならスワローズの村上宗隆選手のような感じだろうか。突如現れてフルスイングが美しい一杯。

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 もはや珍しくなったタイプの豚骨ラーメンは、食べた後に思わず「臭いなぁ~美味いなぁ~」と言ってしまうほどの味わい。ラーメン界では“くさウマ”という表現が使われるがオスナ投手はインスタグラムを見る限りこの領域の店には行ったことがないと思われるので是非食して欲しい。

ラーメン ©加藤淳也

 寸胴鍋でつくられるスープを見ただけで体育会系の体がうずく豚骨ラーメン。大将の倉田さんが大好きな豚骨ラーメンを作ったら臭くて美味い豚骨ラーメンだったらしく、それを求める人が食べに来てくれたら良いと大将は言う。

寸胴鍋のスープ ©加藤淳也

 驚くべきは「大将! 臭いっすねぇ!」とお客さんが告げると、大将がもの凄く喜ぶという点だ。大将が幼少から食べてきた美味しいラーメンは決まって臭かった“くさウマ”だったからなのだと言う。

 オスナ投手もスペイン語か英語で“くさウマ”を表現してみるといいだろう。きっと大将は喜んでくれるに違いない。(※決して大将が臭いわけではない)

大将と器 ©加藤淳也

一日15食ほどしか出していない限定の“TKM”

 最後に、オスナ投手に食べて欲しい一杯はラーメンというカテゴリーなのかは分からないが、グルメのシード県と言っても良い福岡の麺料理のレベルが近年更に上がって来ている中で出会った珠玉の一杯だ。ワンタン麺を専門とする『絶好鳥』の限定麺“TKM”である。

 鶏白湯ラーメン絶好鳥 水曜日定休
 福岡県福岡市東区箱崎1丁目12-14
 092-631-3330

絶好鳥外観 ©加藤淳也

 丁寧につくられた鶏白湯のワンタン麺も素晴らしいのだが、一日15食ほどしか出していない限定の“TKM”はトリコになる者も多い一杯である。出汁と極太麺と極上の生卵をしっかり絡めてススリ、頃合いを見て具材ののったご飯をダイブさせて味変を楽しむ一杯。このパンチ力のあるインパクトこそオスナ投手そのものだと思うのである。

TKM ©加藤淳也

 宮崎キャンプに行く前に必勝祈願をする筥崎宮からもほど近いこの場所で、オスナ投手には新たな変化球を習得すべく、TKMを食してもらいたいのだ。

TKM


 オスナ投手が福岡ソフトバンクホークスに来てくれて、グルメ県である福岡にせっかく住んでいるのだから、色んな角度で時間の許す限り福岡グルメを楽しんで欲しいのである。無論、この記事をオスナ投手が読むとは限らないのでどうか周りの人に伝えて欲しい。なぜなら筆者は会ったことがないからだ(笑)。

 ホークスの王者奪還の大きな原動力になるオスナ投手を私はオシている!

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