「10年で10倍に成長」する株は、どう選べば見つかるのか? この質問に対し、元国会議員で外資系証券マンの経験も持つ杉村太蔵氏は、政府が打ち出す「骨太の方針」を基に選ぶのがおすすめだと話す。

杉村太蔵の推し株「骨太」投資術』(文藝春秋)から、杉村太蔵氏が骨太の方針を基にリストアップした「今後10年で10倍に成長することが期待される企業」のうち、赤字を続け、配当がないにもかかわらず投資家が熱視線を送っているという企業を紹介する。なお本記事の内容は、あくまで杉村太蔵氏の銘柄選定基準を紹介するものである。

©文藝春秋

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2024年に上場したばかりの企業

 アストロスケールHDは経営者、岡田光信社長抜きにしては語れません。この方も、私が本当に心底惚れ惚れしている経営者のひとりです。なんて言うか、そのビジョン・発想力・着眼点・問題として捉えている社会課題そのものが壮大でしてね。ひと言で言うと私自身が大ファンになった人ですね。

 とにかくこの人の言葉は本当に信用できるし、未来を託したいし、何かお近づきになりたい、そんな気持ちにさせてくれる人ですね。投資の最大の魅力は好きな経営者や企業に近づける、それどころか一蓮托生の関係になれる、ということでしょうね。

 しかも、憧れの社長が自分の資産を使って社会課題を解決し、世の中をよりよくしてくれる。考えてみればこんな素敵で合理的なアプローチって、他にあるでしょうか?

アストロスケールHDの岡田社長 本人Xより

 岡田社長のプロフィールをご紹介します。じつは本当に波乱に満ちた人生なんです。まず、兵庫県のご出身で、大学生のときに阪神・淡路大震災で実家とご親族を失われています。本当に多くの苦労を重ねられた方です。

 東京大学農学部在学中には、ショウジョウバエ(ハエ)の研究をされていたそうです。その研究経験が後の発想につながったとも語られていますね。大学在学中に将来のことを考え、「一度は公の仕事をしたい」「国全体のためになる仕事がしたい」と考え、国家公務員試験に合格して大蔵省(財務省)に入省されました。その後、留学を経てコンサルティング会社での経験を積み、やがて「宇宙ゴミ(スペースデブリ)を清掃する会社」を立ち上げます。それが、アストロスケールです。