暗号資産の代表、ビットコインが登場して今年で18年になる。しかし、ビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトの正体は未だ明らかにされていない。
これは、IT界における最大のミステリーと言っても過言ではない。(全3回の1回目/つづきを読む)
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誰も正体を知らない「ビットコインの発案者」
ビットコインは、2008年8月、何者かが匿名で、bitcoin.orgというドメイン名を登録したことに遡る。
同年10月のハロウィンには、サトシ・ナカモトという名前の人物が、暗号技術ファン向けのウェブサイトに、ビットコインのアイディアを記した論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System(ビットコイン:ピア・ツー・ピア電子キャッシュシステム)」を公開。まったく新しいデジタル通貨の仕組みを構想し、これをビットコインと名付けた。ナカモトの世界デビューである。
2009年1月、ビットコインのネットワークが始動。ナカモトはネットワークを立ち上げるソフトウェアをリリースし、最初のマイニングを行った。マイニングとは、ビットコインの取引にあたって必要となる複雑な計算処理に自分のパソコンを使って協力し、その成功報酬としてビットコインを得ることだ。
現在、95万ブロック以上で構成されるブロックチェーンの最初のブロックには、ナカモトによるこんなテキストメッセージが書き込まれている。
「The Times 2009年1月3日 財務大臣、銀行への2度目の救済措置を検討中」
ビットコイン誕生後の数ヶ月間、ナカモトは110万枚ものビットコインをマイニングによって獲得している。だが、ナカモトのビットコイン・ウォレットには、2009年半ば以降は一度もアクセスがなく、マイニングで得た莫大な資産は今日に至るまで手つかずのままだ。
近年、ビットコインの価格が高騰する中、2025年1月20日にビットコインが史上最高値(当時)の10万9,241ドルを記録した時点では、その資産は1,200億ドルを超えていた。その後の2月時点でも1,070億ドル以上の価値を保っており、ナカモトが今や世界有数の大富豪の1人であることに疑いの余地はない。
ナカモトは、2009年11月から2010年12月にかけて、bitcointalk.orgのフォーラムで活発に活動し、多くのユーザーと議論を交わした。
だが、2011年4月23日に「私は他のことに移ります。ギャビンと皆がしっかり(ビットコインのネットワークを)管理してくれています」という最後のメールを残して、ネット上から忽然と姿を消した。ギャビンとは、ナカモトが後継者としてビットコインの開発全権を託した、アメリカのソフトウェア開発者ギャビン・アンドレセンのことだ。
ナカモトは一体誰なのか?


