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安倍首相「明日は法務委員会、ややこしい質問受ける」

安倍晋三 首相
「明日は法務委員会、
2時間出てややこしい質問受ける」
朝日新聞デジタル 12月5日

 安倍首相は5日、都内で開かれたエコノミストらの懇親会に出席し、「(G20から帰国した)時差が激しく残っているなかにおいて、明日は(参院)法務委員会、2時間出てややこしい質問を受ける」と話した。

安倍晋三 首相
「亡くなられた例については、今ここで初めてお伺いした。私は答えようがない」

FNN PRIME 12月6日

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©文藝春秋

 審議の中で外国人技能実習生をめぐる過酷な実態が明らかになった。2015年から2017年の間に、事故や自殺などで外国人技能実習生69人が死亡していたのだ。2010年からの8年間では少なくとも174人が亡くなっていることも明らかになった(BuzzFeed JAPAN 12月14日)。

 立憲民主党の有田芳生参院議員は「技能実習生をはじめ、外国人の方々が、安心して日本で仕事をしてもらえるような環境にはない」「日本で差別され、虐待され、けられ、殴られ自殺した、そういう人はいっぱいいる。これをどのように総括して、新しい制度に入るのか?」と安倍首相を質したが、答弁に立った安倍首相はこのような実態についてまったく知らなかった模様。安倍首相は前日に「ややこしい質問」という表現を使っていたが、外国人労働者が何人亡くなろうとほとんど関心はないようだ。

安倍首相が言い張る「移民政策ではない」

安倍晋三 首相
「皆様が心配されているような、いわゆる移民政策ではありません」

首相官邸ホームページ 12月10日

 安倍首相は一貫して「移民政策」を否定してきた。国会閉会後の記者会見ではあらためて改正入管法が「移民政策」ではないことを強調した。記者会見では「即戦力となる外国人材を受け入れ、日本経済を支える一員となっていただく」とも言っているが、日本経済を支える一員なのに移民ではないのだろうか?

 安倍首相は必ず「外国人材」という言葉を使っているが、これは単純な言い換えである。海外先進国の政府が持つ「外国人庁」「移民庁」と同等の役割を担うことになる「出入国在留管理庁」も言い換えである。安倍首相が移民ではないと言い張っているので、移民をどう扱うかという制度整備が後手に回っているのは明らかだ。

©iStock.com

 経済評論家の山崎元氏は外国人労働者の受け入れには賛成という立場を示しつつ、「彼らを家族の帯同も許さずに一時的な就労の後に帰国させることを前提とする『一時的で安価な労働者』として扱うのでは非人道的であり、国として品性下劣に思える」と安倍政権の姿勢を批判した(ダイヤモンド・オンライン 12月12日)。

 これまで安倍政権に近い立場で発言を続けてきたケント・ギルバート氏も自身のフェイスブックに「『使い捨て』政策は非人道的であると同時に、長期的な解決策になりません。むしろ、新たな下層階級が日本にできて、差別など、重大な人権問題に発展することになりかねません」と書き込んでいる(11月23日)。