まさに絵に描いたようなシンデレラストーリーだ。ディズニーの最新作『シュガー・ラッシュ:オンライン』。この大作の要を担うアート・ディレクターに日系人のアミ・トンプソンさんが大抜擢された。話があったのが4月1日だったので、本人も「エイプリル・フールのジョークだと思ってしまった」と笑う。
まだ20代の若きアニメーターは、だんじり祭で有名な岸和田生まれ。小学生まで大阪で暮し、カナダへ。
「小さい頃は大好きだったセーラームーンやディズニーのキャラクターの絵を毎日何枚も描いてましたね」
アミさんの仕事は映画に登場する何百というキャラクターすべてに寄り添って、最後まで面倒を見ることだ。
「動きを一コマずつチェックしていき、修正したいところがあれば、私が絵を描いて直します。地道な作業です」
いわば、キャラクターに命を吹き込むのがアミさんの使命なのである。
今作は大ヒットした『シュガー・ラッシュ』の最新作。主人公は、人気レースゲーム“シュガー・ラッシュ”の天才レーサー、ヴァネロペと、ゲームの中では悪役キャラクターだが心優しいラルフ。ある日、ゲーム機のハンドルが壊れてしまい、“シュガー・ラッシュ”は廃棄処分の危機に。新しいハンドルを手に入れるため、2人はインターネットの世界に飛び込む。最初は夢の国に思えたインターネットの世界だったが……。