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2019/01/28

 さらに、シンガポールの不動産を外国人が購入する場合、高額な加算印紙税が課されます。日本ではこうした外国人への規制が少ないために、外国人が手を出しやすくなっているのです。

 日本に対する憧れが強いという理由もあります。シンガポーリアンなどシンガポールに住む多くの外国人は日本が大好きで、北海道でスキーをしている写真をSNSのトップ画像に選んでいる人もいます。京都や大阪、神戸などの西日本も旅行先として人気です。

 オークションハウス、クリスティーズの日本の不動産部門であるJCRクリスティーズによると、フォーシーズンズホテルレジデンス京都は高額で取引をされていると言います。シンガポールには数多くのホテルレジデンスがありますが、日本では代表的なものはニセコや京都など限られているからでしょう。

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増え続けるアジアの富裕層が日本マーケットを狙っている

 近藤大介氏の『未来の中国年表』(講談社現代新書)によると、2023年に中国が世界一の経済大国となり、中間層4億人が海外で「爆消費」をするという予測があります。現在、中国では現金の国外への持ち出し規制があって日本の不動産に投資をするのは至難の業ですが、富裕層はあの手この手を考えて日本の不動産に投資をしています。また、こうした規制も将来的に変わる可能性もあり、チャイナマネーの動向が見逃せません。

 PwC調査レポート「2050年の世界」によると、2042年までに世界経済の規模は倍増し、PPP(購買力平価)ベースのGDP順位を見ると、2050年には1位中国、2位インド、3位米国、4位インドネシア、5位ブラジル、6位ロシア、7位メキシコ、8位日本と、新興国が上位に食い込んで先進国の順位が後退していくという予測があります。

 このように、中国を中心としたアジアで増え続ける中間層や富裕層は日本の不動産を虎視眈々と狙っているのです。また、今後オリンピックに向けてリニアや東京周辺の駅の大型開発が目白押しです。さらに、他国ではオリンピック後に外国人観光客が増える傾向にあり、開発が続いて東京の魅力が高まり、五輪後に訪日外国人が増えれば、投資意欲も高まると考えられます。オリンピックが終わっても、特に一等地はすぐに安くなるとは考えにくいのです。

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