1セット「12.17ポイント」、際立つリターン
加えて、全豪オープンでの戦いの中で目を引いたのはリターンによるポイントだった。相手の第1サーブに対するリターンで挙げたポイントは、7試合で136ポイントあった。1セットあたりで見ると7.56ポイントだ。第2サーブに対するリターンでのポイントは83ポイントで、1セットあたりでは4.61ポイントだった。合計すると、1セットあたりで12.17ポイントをリターンで挙げていたことになる。
2番目にリターンでポイントを挙げていたプリスコバは、第1サーブに対して115ポイント、第2サーブに対して76ポイントで、1セットあたりに直すと合計で11.94ポイントだった。準優勝だったチェコのペトラ・クビトバは、第1サーブに対して93ポイント、第2サーブに対して82ポイントを挙げていて、1セットあたりに直すと合計で11.67ポイントだったから、いずれも大坂のほうが上回っていた。
ほかには準々決勝止まりだったウクライナのエリナ・スビトリナによる1セットあたりで11.75ポイントなどが、リターンで挙げたポイントで目立つデータだったが、大坂の12.17ポイントは、明らかに際立った成績だと分かる。
ベースライン前でサーブを待つ姿
大坂は準決勝でプリスコバ、決勝でクビトバと、大会でのサービスエースが37本と31本という、優れたサーブを持ったプレーヤーとの対戦を含む中で、リターンのポイントで成績を挙げていたところが、価値のあるところだ。
相手のサーブのとき、後ろに下がって余裕を持つのではなく、ベースラインの前にポジションを取って、サーブを待っている大坂の姿をだいぶ見るようになってきた。リターンでポイントを挙げることができれば、相手のサービスゲームをブレークできるチャンスは間違いなく増えるわけで、次のグランドスラム大会、5月に開幕する全仏オープンにおいて、大坂のリターンは、注目のプレーになりそうだ。