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まるで“国際ロマンス詐欺”? 「安倍首相がハマり込んだプーチン無間地獄」

「4-2」は、もしかしたら「0」になるかもしれない

2019/02/22
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こっちの場合はプーチンと25回会っているが

 首脳会談を受けて読売と朝日のオピニオン欄は専門家の意見を載せた(1月24日)。

 読売で印象に残ったのは袴田茂樹氏(新潟県立大教授)。

《交渉は期限を切ったほうが弱い立場になる。》

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《対露外交の方針を定める首相官邸は、ロシアの発想法や論理を十分理解せず、期待や幻想をもとに政策を遂行している。》

 朝日では宇山智彦氏(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授)。

《一番ありうる交渉のシナリオは、平行線のままで安倍首相が「全力を尽くしたが」と言って去る。ロシア側はそれまでに、日本から得られるだけの経済協力その他の利益を得るということではないか。》

 ああ……。

 先ほど私は「国際ロマンス詐欺」と混同しそうと書いたが、念のために記しておくと国際ロマンス詐欺は「一回も会わずに送金」させてカネを巻き上げる手口。こっちの場合はプーチンと25回会っているが会えば会うほどカネがかかるシステムである。

「キャッシュレス決済」を体験する安倍首相 ©文藝春秋

 日刊ゲンダイは「会談のたびに積み上がる経済支援」について、

「安倍首相がハマり込んだプーチン無間地獄」と書いた(1月26日付)。

 む、む、無間地獄!

 たしかにここまでペースを握られると、万一6月に2島返還発表となってもその裏でどれだけの条件を飲んだか気になるだろう。