JR山陽本線姫路駅名物といえば、「えきそば」だ。黄そばに和風だし、天ぷらを載せた一風変わった立ち食いそばは、地元姫路市民にソウルフードとして愛され、今年で70周年を迎える。県外にも愛好家は多く、遠方からわざわざ食べに来る人もいるほど。

えきそば

 提供する「まねき食品」は創業130年の老舗企業。

「うちは駅弁屋として創業して、今も事業の柱は弁当なんですが、戦後、民間人相手に駅で麺類を売り始めたんです。当時小麦粉が統制品で手に入りにくいため、最初はこんにゃく粉とそば粉を混ぜたそばを立ち売りで売りました。ところがこの麺は伸びるのが早かったようで、試行錯誤の結果、現在のかんすい入りの中華麺風そばに和風だし、というミスマッチの商品が誕生しました」(竹田佑一社長)

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竹田佑一社長

 そのおいしさの秘密は?

「そば、つゆ、天ぷらのバランスの絶妙さです。どれか一つが抜きん出ると美味しくない。たとえば手打ちの麺にするとか、天ぷらを高級にしてしまったら、それが勝ってしまってこの味が出ないんです。

 ソウルフードは、いつも変わらない味で安価に食べて頂けるもの。但し、お客さまの好みも変化します。時代に合わせて、微妙に三者のバランスや、辛さも変えているんです」

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詳細はまねき食品HPで
http://www.maneki-co.com/