桜満開、選抜高校野球、プロ野球開幕は、個人的な春の3大イベントである。その中でもプロ野球は開幕目前!12球団はオープン戦を終え、いよいよシーズンインといったところである。

 東北楽天ゴールデンイーグルスはエース・則本昂大選手が右ひじの手術で開幕は間に合わないというニュースが世間を騒がせた。しかし、どんな窮境も乗り越えてきた則本選手だから、完全な姿で必ずマウンドにカムバックしてくれることを信じている。「ピンチはチャンス!」この言葉を信じて、チームと我々ファンが一つになって乗り越えていこうじゃありませんか。

 さて楽天イーグルスは14戦7勝4敗3分、12球団中3位という好成績でオープン戦の幕を下ろした。熾烈な外野手のポジション争いを繰り広げているのは、打撃絶好調・島内宏明選手、昨年新人王・田中和基選手、ゴールデンルーキー・辰己涼介選手、4年目気合いMAX・オコエ瑠偉選手。オープン戦を見ていてもこの4選手は特にワクワクさせてくれた。

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 調べたところ、楽天イーグルスには1軍に帯同している4年目の選手が一番多いことが分かった。その中でも内外野でポジション争いをする4年目のオコエ選手、茂木選手は試合に出場し続けてオープン戦を戦い抜いた。

 この2人を監督はどう評価しているのか話が聞きたくなり、静岡草薙球場で行われた中日ドラゴンズ戦のゲーム後に平石洋介監督に話を聞いた。

オープン戦で結果を出す4年目気合いMAXオコエ選手 ©RakutenEagles

オコエ、茂木への平石監督の評価

平石監督「キャンプを迎えるまでの準備、キャンプ中の野球に取り組む姿勢、そして試合が始まってからも良いものを見せてきてくれました。ただ、ここで隙を見せるようなことがあっては絶対にならないし、レギュラーと決まったわけではない」

 そしてこう話した。「人に(レギュラー)奪われるのは簡単ですから。だからこそ、瑠偉はここからが勝負なんです」

 まるでオコエ選手が隣にいて直接話しているかのような雰囲気だった。プロの1軍の世界で生き残っていくことがいかに難しいことか、だからこそ安心しているようではレギュラーを掴み取ることは出来ないのだ。という愛のあるメッセージだった。

楽しそうに野球をする4年目茂木選手 ©RakutenEagles

河内「続いて、茂木選手のここまでの印象については?」

平石監督「本来は春季キャンプ1軍スタート出来るくらいまでの準備は出来ていたと思います。昨年のシーズン終盤から秋季キャンプと全く練習出来ない中で、本当によくここまで状態をあげてきてくれました」

 オープン戦11試合出場.265(34打数9安打)という成績におそらく本人は満足していないと思うが、何より試合に出て楽しそうにプレーしている表情を見ることができた。昨年、茂木選手に話を聞くと常に「ポジティブに」というワードが返ってきた。後ろを向くことなくリハビリに取り組んできたからこそ、試合に出られることの喜びを感じて2019シーズンは再び活躍してくれるに違いない。

平石洋介監督 ©河内一朗