岸井ゆきのさん

 NHK朝ドラ『まんぷく』で主人公・福子の姪のタカ役を好演して話題になった岸井さん。新作映画『愛がなんだ』では、主人公の平凡なOL・テルコを演じている。

 原作は角田光代さんの同名小説。テルコはマモちゃん(成田凌)に出会って恋に落ち、仕事もクビになるほどのめり込んで行く。

「テルコはマモちゃんからの電話一本で、いつでもどこでも駆け付けるんです。再就職の面接中に電話がかかってきて、『私、辞めます!』ってぶっちぎったり。何もかも捨てて、真っすぐ突き進む、強さと潔さがあって、羨ましいです(笑)」

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 1年半ぶりの主演映画。独特のプレッシャーもあった。

「いいものにしようと力が入っていました。今考えると必要なかったかな、と思うんですが……マモちゃんとは恋人になれず、冷たくあしらわれるので、その空気感を出すために成田くんとは普段からあまり仲良くならないようにしていました(笑)」

 究極の片思いの末にテルコが見出したものには、戦慄が走る。

「テルコは本当に強い人なので、その強さに救われる人も多いと思います。『恋でも愛でもない何か強い思い』を考えて頂ける作品になっていたら」