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「葉山ご静養」の“スクープの法則”

 小室さんの文書が公表されたのは、1月22日。その前夜、21日に「明日、小室さんが文書を出すらしい」という情報が流れ、数時間後に共同通信のスクープだったことが分かります。私は天皇皇后両陛下の葉山御用邸でのご静養(1月21日~25日)の取材初日を終えて、翌日に備えて滞在先のホテルでゆっくりしていたところだったのですが、一報を受けて「葉山ご静養」の“スクープの法則”を思い出していました。偶然なのかもしれないのですが、生前退位(2016年7月13日)や、高円宮家の三女・絢子さまの婚約内定(2018年6月26日)などのスクープをNHKが報じた日は、決まって両陛下が葉山ご静養に入られる期間だったのです。

絢子さま(当時)と守谷慧さん 宮内庁提供

小室さん文書は、いわばプロローグ

 小室さんの文書を読んだ第一印象は、「肩透かしをくらったな」というものでした。文書を出すということは、「すべてが解決した」というタイミングなのかと思ったのですが、現状説明をしているだけの内容で、いわば“プロローグ”とも言えるものでした。「多くの報道において借金トラブルが残っているとされていますが、このような経緯ですから母も私も元婚約者の方からの支援については解決済みの事柄であると理解してまいりました」。このフレーズがマスコミで大きく取り上げられ、話題を呼びました。秋篠宮さまが「相応の対応」とおっしゃったように、今小室さんにはその次のステップの説明と誠意ある対応を求められているのに、自身の認識を述べるにとどまっていた。さらに言えば文書を公表する前に、X氏へ一言伝えるべきだったと思いますが、X氏は寝耳に水だったそうです。

小室圭さん ©JMPA

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 かつてX氏に「贈与を受けた」と主張していた小室さん側ですが、話し合いの進展によっては「借金」という形ではなく、迷惑料や慰謝料のような形でお金を返す可能性はあるのではないかと思っています。「支援や慰謝料の点を含めて金銭的な問題はすべて解決済みであることを二人は確認したのです」と小室さんは文書で述べていますが、秋篠宮ご夫妻に対しても、「贈与と認識しています」という趣旨の説明を続けていたそうですから、小室さん側としては「借金」と認めることはできないのだと思います。もっとも、小室さんが公表した文書へ強い反感を覚えた人は多かったでしょうし、秋篠宮さまが求められている「多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況」に至ることは、現在のままではなかなか難しいと言えるかもしれません。