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 たとえば、司法試験の際はどの順位で合格するかをゴール設定していました。司法試験の場合、合格順位がその後の就職活動にもかかわってくるので、良いに越したことはないのですが、僕自身、就職先にはそこまでこだわっていなかったことと、好きな筋トレやコスプレに時間を割きたかった。 そういったことを考えて、どのくらいで合格するのがベストかな、ということを考えていました。

 

 ちょうど法科大学院に入学する前に筋トレを始めていて、結局、在学中も週2、3回、1時間から1時間半ぐらいトレーニングしていました。

苦手な教科こそ、予備校に通わない

――東大入試の勉強でも、同じことを意識していたのでしょうか。

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小林 東大入試では、科目ごとに自分の得意・不得意から、点数の配分の目標を決めて、そこから逆算して勉強していました。勉強の仕方も、伸ばせる科目は予備校に通って、確実に伸ばす。苦手な科目は傷を最小限にすることを目標に自分で対策する、とスタンスを変えていましたね。

――苦手な科目は、予備校に通わない。世間的には、反対の発想の人のほうが多いように思います。

小林 嫌いな科目にわざわざお金をかけて通ったところで、どれくらい伸びるかな、という疑問が当時からあって。得意な科目だと、塾の講師の指導もハードなんですけど、ちゃんと吸収して伸ばせる。費用対効果を考えると、苦手な教科を教わるよりは、得意な教科を教わるほうがいいんだと思います。

勉強の効率を上げるノート術

――ここでも効率を意識していたのですね。他にも、勉強の効率をあげるためにやっていたことはありますか?

小林 たとえば、教科書をノートにしちゃうこと、でしょうか。暗記用のノートは作らずに、教科書に直接書き込んで、それを使って暗記したりもしていました。記憶を定着させるためにはインプットとアウトプットを繰り返すことが大事なんですが、そのたびにわざわざ手を動かしていると時間がかかってしまうので。

司法試験準備中に使用したという判例集
書き込みがびっしり

――ノートといえば、独自のノート術をお持ちだと伺いました。

小林 ノートを作るときは、ある事象の中のキーワードから、次のキーワードを枝葉を伸ばすように書き込んでいました。歴史上の出来事なら、人名やその出来事の名前、関連するキーワードをざっと書き出して線で結ぶだけです。

――なぜそのようなノートを?

小林 キーワード同士のつながりを意識しながら覚えると、その出来事の全体像がよりはっきりつかめるんです。それに、キーワード同士を関連付けて記憶すると、試験の際に覚えたことを引き出しやすくなる、という利点もあります。