おや? と思った記事があった。5月13日の産経新聞3面である。
「『韓国 歯止めなし』竹島ドローン調査 日本側に危機感」はいつもの産経らしさだが、注目したのはその下の記事。
「『いだてん』息切れ 大河ファン離れ ストーリー複雑」
NHKの大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」の視聴率低下が止まらないという内容なのだが、これを文化面や芸能欄ではなく3面(総合面)で大きく扱っているのである。
大河ファン離れ「いだてん」息切れhttps://t.co/AvhNDnTiUo
— 産経ニュース (@Sankei_news) May 12, 2019
→大河は1年間、約50回にわたる歴史ドラマ。1本あたりの制作費が5千万円超のケースもあるなど、朝ドラや民放ドラマとは一線を画す重厚さが売りでもある
→以前からの“大河好き”に、宮藤官九郎氏らの手法は響いていないとみられる pic.twitter.com/CNJuETMX2a
もはや「いだてん」の低視聴率は竹島と同じくらい深刻な問題なのだろうか?
「オヤジジャーナルとテレビ」に注目
実はこの記事が出る前から、今回は「いだてん」に関する新聞の読み比べをやろうと思っていた。以前から常々注目していたことがあるのだ。それは「オヤジジャーナルとテレビ」である。
オヤジジャーナルとは「おじさんが発信しておじさんが受信する新聞、週刊誌」のことと定義したい。とくに辛口や偏ったアツさが売りのタブロイド紙を私は愛す。大好物である。
そんなオヤジジャーナルには不思議なところもある。テレビ番組に対しても辛口が多いが、一方で絶大なテレビ信仰も感じられるのだ。
たとえば毎年暮れが近くなると「もう紅白なんていらない」的な記事が出るのだけど、いざ大晦日が近づくと紅白歌合戦に夢中になっている。「サプライズはあるのか?」とか。
今回の大河ドラマについて夕刊紙・タブロイド紙を見てみよう。政治や社会ネタでは論調が異なるが「いだてん」に関しては同じ方向なのだ。