おや? と思った記事があった。5月13日の産経新聞3面である。

「『韓国 歯止めなし』竹島ドローン調査 日本側に危機感」はいつもの産経らしさだが、注目したのはその下の記事。

「『いだてん』息切れ 大河ファン離れ ストーリー複雑」

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 NHKの大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」の視聴率低下が止まらないという内容なのだが、これを文化面や芸能欄ではなく3面(総合面)で大きく扱っているのである。

 もはや「いだてん」の低視聴率は竹島と同じくらい深刻な問題なのだろうか?

「オヤジジャーナルとテレビ」に注目

 実はこの記事が出る前から、今回は「いだてん」に関する新聞の読み比べをやろうと思っていた。以前から常々注目していたことがあるのだ。それは「オヤジジャーナルとテレビ」である。

 オヤジジャーナルとは「おじさんが発信しておじさんが受信する新聞、週刊誌」のことと定義したい。とくに辛口や偏ったアツさが売りのタブロイド紙を私は愛す。大好物である。

 そんなオヤジジャーナルには不思議なところもある。テレビ番組に対しても辛口が多いが、一方で絶大なテレビ信仰も感じられるのだ。

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 たとえば毎年暮れが近くなると「もう紅白なんていらない」的な記事が出るのだけど、いざ大晦日が近づくと紅白歌合戦に夢中になっている。「サプライズはあるのか?」とか。

 今回の大河ドラマについて夕刊紙・タブロイド紙を見てみよう。政治や社会ネタでは論調が異なるが「いだてん」に関しては同じ方向なのだ。