昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2019/05/21

(理由3)競合他社同士が仲がよいケースもある

 例えば、自動車T、自動車Nを蹴って自動車Hへ就職したとしよう(同一業界内で多数の企業を受ける就活生は非常に多い)。

 競合他社同士はライバルだから仲が悪い、と就活生は考えるかもしれないが、そうとも言えない。実はライバルにも関わらず、クルマ好きの社員同士が集まって仲良く交流していることもあるのだ。ここでもリスクがある。

「おたくの新人C君は、うちを内定辞退したけど、ひどい断り方だったよ。人として信用できないね」

 もし、こんな風に言われたらC君の社内の立場はあまり良いものにはならないだろう。仮に本人は覚えていないとしても、ひどい仕打ちをされた方は、いつまでも覚えているものだ。

企業の合同説明会に集まった2020年卒の就活生(幕張メッセ) ©時事通信社

印象のよい内定辞退は就活生自身のため

 このような理由を踏まえれば、出来るだけ印象のよい内定辞退をした方が就活生の為になる。ゆえに就職支援の世界や、大学キャリアセンターで、日経産業新聞の記事のような指導が行われることには合理性があるのだ。

 電話をしたり、直接会って内定辞退をすることは、就活生にとって面倒だし、「うざい」し、苦しい気持ちになる。反対に、メールなら嫌なことから逃げることができる。

 でも私は個人的に、逃げないでほしいと思う。なぜなら将来の仕事で、面倒なことから逃げてはいけない時があるからだ。肝心な時に逃げていると周りから信頼されなくなる。逆に逃げずに対応すれば成長できることが多い。

「今時、就活生がメールで内定辞退するのは当然だ」
「人事は忙しいからメールで断るべき」

 世間には、このように言う人たちがいる。その考えにも一理あるかもしれない。しかしひとつ言えることは、彼らは就活生であるあなたの将来に関心はないということ。ぜひ無責任な意見に流されないで欲しい。