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(理由1)成りすまし防止のため、本人確認をしたい

 まず企業側が就活生に直接会いたいと考えるのには2つのワケがある。1つ目は、就活生の気持ちを翻意させたいから。そして2つ目は、成りすまし防止のため本人確認をしたいからだ。

 例えば、A君の内定を快く思わないB君が、A君に成りすまして内定辞退の電話をし、A君が非常に困った、という話を私は聞いたことがある。

 もちろんA君は無実であるが、「A君は、周りから、よく思われていない人物なのかな?」とネガティブな印象を人事から持たれてしまうだろう。これはあまり得策ではない。

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「それなら電話よりメールの方が良いのではないか?」

 あなたはそう考えるかもしれない。ところがメールも危険だ。私は成りすましメールも目の当たりにしたことがある。ある男子が、女子のPCメールに成りすまして何本もメールを送信し、その女子がショックを受けていたのだ。

 そこそこのIT技術があれば、このような嫌がらせも不可能ではない。就職内定は人生に関わる重要な分かれ道だ。よって「念のため直に会って確認したい」と企業が考えることに合理性はあるのだ。

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(理由2)辞退先の企業が、将来あなたの取引先になる可能性も 

 例えば、宣伝部志望で飲料メーカーSから内定を得ていたが、辞退して、広告D社に入社した場合を想定してみよう。

 Dに入社後、営業はもちろん、制作、マーケティングなどでも、Sの担当になる可能性はある。その時に、Sの社内で、あなたについて悪い噂が流れていては、仕事がスムーズに進むはずがない。このような将来のリスクを考えれば、できるだけ印象の良い丁寧な内定辞退をしておくべきだろう。