就活生が企業からの内定を辞退する場合、次のどれが正しいのだろうか? あなたはどうお考えだろうか?

(1)内定辞退のメールを人事に送るだけでよい
(2)電話した後、企業に出向き、お詫びして辞退する

 日経産業新聞の記事「内定辞退の正しい伝え方、『直接会って、まず感謝』を」就活探偵団(19年5月15日)が話題となっている。ツイッターなどSNSでは大炎上状態だ。

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 私、福島直樹は、就職コンサルタントとして長年学生の就活を支援してきたが、その経験から私見を述べたい。

今年度の就職活動は6月1日が建前上の「選考解禁日」。この日に内定が出る就活生も多いと見られる ©iStock.com

「人事は忙しいから、メールで断ってくれ」は本当か?

「企業はお祈りメールで学生を落としているんだから、就活生がメールで断るのは当然だ」
「労働契約の場なのだから、感謝とか、お詫びとか、バカらしい」
「人事は忙しいから、むしろ会社に来ないでほしい。メールで断ってくれ。この記事は勘違いしている」

 このように、『直接会って』を勧める日経産業新聞の記事を批判する意見がツイッターなどでは大勢を占めている。確かに間違ってはいないし一理はある。

 しかし、私の就活生へのアドバイスはこうだ。

(1)    就活生から人事に内定辞退のメールを送る
(2)    そのうえで就活生から電話をして内定辞退のお詫びをする
(3)    内定辞退を想定済みの人事の場合…「辞退を承知しました。来社不要です。これで大丈夫です」で済む
(4)    想定していない人事の場合…「来社して話を聞かせてほしい」と言われるだろう
(5)    上記(4)の場合は企業に行き対面で内定辞退を告げる

 つまり、就活生は内定辞退をする場合、自ら企業に電話をし、必要であれば「会社に直接出向く」べきなのだ。