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結婚4年目のゲイカップルは寝室が別になる?――七崎良輔さん・亮介さん夫夫対談

『僕が夫に出会うまで』発売記念

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七崎 僕は幼い頃に散々いじめられて辛い思いをしてきたから、大人になってからは怖いものなしだけど、逆に亮介君は今、社会に揉まれているようなところがあって。

亮介 そうですね。僕は会社勤めなのですが、やっぱりゲイであるということは、普通のサラリーマンとして生きるのに結構足かせになってくることもある。

「(テレビに)出たら出たで、結構ダメージでかいなって(笑)」

―― 勤務先では、オープンにしているんですか?

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亮介 自分から言ったりはしないんですが、七崎が積極的に活動してるから、いろいろな場所に僕の写真も載ります。だから、バレてしまうんです。

 

七崎 もともとは積極的にオープンにしよう、って思ってたんだよね。一緒に「LGBTコミュニティ江戸川」の代表を務めてるんですけど、団体を立ち上げたり、区に対して陳情する活動を始めたりしたのは、全部彼なんです。

亮介 本当はテレビとかにも積極的に出ていこうと思ったんですけど、出たら出たで、結構ダメージでかいなって気づきはじめて(笑)。

 少し前に、同性婚をめぐる集団訴訟のニュースで僕たちが写真に写り込んでいて、Yahoo!ニュースに丸一日掲載されてたんですよ。いろいろな知り合いに見られたのもダメージが大きかったし、コメントもひどいものばっかりで、余計にしんどいし。

七崎 コメントって、どういうの?

亮介「気持ち悪い」とか、「陰でやれ」とか……そういうのばっかです。

―― 心無いコメントが本当に多いですよね。七崎さんは、連載のコメントは見ますか?

七崎 見ます。最近、分かってきたんです、傾向が。いじめの話、カミングアウトの話といったわかりやすい「敵」がいるエピソードを書くと、肯定的なコメントが多い。逆に、僕が好きな男の子の彼女に嫉妬する話とかは否定的なコメントが多い。誰かを責めたいって人が多いんだと思う。

 

亮介 セクシャルな話も否定的なコメントがつくって言ってたね。

七崎 でも、セクシャルって言っても、好きな男の子とドキドキするシチュエーションになったときにパンツが濡れた、とかその程度ですよ。初恋ってそんなもんじゃないですか。そもそもそういう話題が好きか嫌いか、はあると思うけど、みんないやらしく考えすぎなんですよ。

結婚生活4年目で変わったこと

―― 結婚生活4年目ですよね(注:婚姻届は不受理だったが、2015年9月にパートナーシップ契約公正証書を結んだ)。新婚ホヤホヤのときと比べて、変わったことはありますか?

七崎 態度。あと、寝室が別になりました。

亮介 別というか、僕はフローリングの上で毛布にくるまって寝てますからね。

七崎 犬と一緒に寝たいからって、ここ近はケージの前で寝るんですよ。

亮介 違う、違う。七崎の寝相が悪くて、一緒のベッドで寝るとぐっすり眠れなくて。