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ずん飯尾和樹50歳が明かす「同期芸人のウド鈴木とコンビを組まなかった理由」

テレビっ子・ずん飯尾和樹さんインタビュー #1

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なぜウド鈴木とコンビを組もうと思わなかったのか

―― 初対面からすぐに仲良くなったウドさんとコンビを組もうとは思わなかったんですか?

飯尾 これがね、一切思わなかった。浅井企画のライブで、コントか漫才をやれと言われたときにも、一度も2人でやろうかという考えは一切なかったし、ウドの頭にもなかったと思います。たぶんつぶし合うと思ったんでしょうね(笑)。ウドが「ワー」とか、僕が「ペッコリ」とか言い合って、収拾がつかなくなって路頭に迷うと思ったんじゃないですか。今では一緒にロケとかやったら楽しいし、一番仕事したいヤツですけど。 

 

―― キャイ~ンにしろ、ナインティナインにしろ、飯尾さんの同期の芸人さんは売れるのが早かったと思いますけど、彼らを間近で見ていてどのように思われていましたか?

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飯尾 キャイ~ンなんて結成3年後に『(笑って)いいとも!』に出てましたからね。でも僕も相方のやすもやっかめなかったんですよ。だって100人のお客さんの前で、持ち時間3分という同じ条件で、やっぱりキャイ~ンはウケてましたから。文句の言いようがないんですよね。

 キャイ~ンがどんどん仕事増えていったときに、1度相談しようと思って食事に行ったんです。そしたら逆に向こうが暗い顔しているんで、「どうしたの?」って訊いたら、「いや、実は自分たちの番組が始まるんだけど、打ち合わせで、やりたいことをバーッと言ったんだけども、最終的にやりたいことの1割ぐらいしか入ってない」と。「でも僕たちはこの1割を一所懸命やって、それを15%、20%、25%と増やしていくしかない」って。壮大な悩みと解決法を聞いたときに、お客さん20、30人の前で「ペッコリ45度」がウケないっていう相談ができなくなっちゃって(笑)。そのあと「飯尾っち、何だっけ」って言われて、「いやいや、最近、元気かなと思って……」なんて言って。

 あんなにライブで受けて認められて、深夜番組のゲストでチャンスつかんで、深夜番組の冠持って、それが好評で次はゴールデンの冠持って……まだそんな悩みあるのかと。それでテレビに出る前に“予防注射”を受けた感じになりましたね。

 

(#2へ続く)
写真=山元茂樹/文藝春秋


#2 50歳ずん飯尾和樹が振り返る「40歳で食えなくなって清掃のバイトをした話」
https://bunshun.jp/articles/-/12068

#3 ずん飯尾和樹が語る恩人“出川哲朗”「隊長は僕のお笑いコーチなんです」
https://bunshun.jp/articles/-/12069

いいお・かずき/1968年生まれ、東京都出身。1990年、浅井企画に所属。1991年、お笑いコンビ「チャマーず」を結成しデビューを果たすも、翌年解散。1992年、村山ひとしと「La.おかき」を結成。その後、1997年のLa.おかき解散後からしばらくは1人で活動。2000年に同じ事務所のやすと「ずん」を結成し現在に至る。ボケ担当。

◆6/8(土)~ WOWOWプライム 毎週土曜 午後10時~(全4話) 『連続ドラマW ミラー・ツインズSeason2』 出演

◆6/23(日) 開演17:30(~20:00頃)『浅井企画 お笑いダイナマイトショー 2019 ~Go Go 高円寺~』に出演

ずん飯尾和樹50歳が明かす「同期芸人のウド鈴木とコンビを組まなかった理由」

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