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あの夏の由規、155キロの記憶 嵐の後にこそ輝く男へのエール

文春野球コラム ペナントレース2019【対戦テーマ:高校野球】

僕にとってはBEGINの「誓い」を歌う少年だった

 あの夏の熱闘甲子園を何度観たことだろう。由規少年のお兄さんが登場し、キャッチボールするシーン。字を書く、箸を持つ、全て左の由規少年がお兄さんのお下がりのグローブで野球を始めた事から投げる事だけが唯一右になったという事実を知る。そして自宅でお兄さんががギターを引いてBEGINの「誓い」を歌うシーン。それは2004年熱闘甲子園のエンディング曲。ダルビッシュ有選手と東北高校で同級生だった兄の青春の曲なのだろう。またむちゃくちゃ歌が上手い事にもびっくりした。そう僕にとっては甲子園最速男ではなく、兄ちゃんが大好きなBEGINの「誓い」を歌う少年だった。

 今回由規選手について書こうと思い、久しぶりに名曲を聴いてみた。

 この歌……

 涙がとめどなく流れた。

 12年前に何度も聴いた曲が、彼の人生を歌っていたからだ。

歩いても 歩いても 遠くなる 景色がある

それでも あきらめたら 思い出 変わって行く

どうしようもない そんな答えじゃ

終われないから どこへも帰れない

吹き荒ぶ 夏の嵐 暮れ行く荒野に

涸れ果てた夢に注ぐ 涸れない涙を

僕らは明日へ 歩みを止めない

「誓い」
作詞・作曲/BEGIN

 ここまで二軍でも順調に調整ができ、6月14日の日ハム戦では2回を無失点に抑え移籍後初勝利も上げた。

 あなたの流した涙と汗が明かりを灯したんだ。

 思い出になるなんてまだ先でいい、僕らは知ってるよ、嵐の後にこそ輝きを増すあなたの姿を。

嵐の後にこそ輝きを増すはずだ ©時事通信社

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