文春オンライン

「日本人の人肉が一番うまい」パプアニューギニアの人食い洞窟を訪ねてみた

た! 食べないでくださいいい!

2019/06/15

genre : ライフ,

note

部族その1 アサロ渓谷のマッドマン

 パプアニューギニアの中心に位置するゴロカ周辺には、様々な部族の村が点在しているという。パプアニューギニアに来たからには部族に会わねばならぬと、首都ポートモレスビーでプロペラ機に乗り換えゴロカへと向かった。ゴロカから更に車で40分ほどのアサロ渓谷へ向かい、まずはパプアニューギニアで最も有名な部族マッドマンに会いに行く。村に着くなり、遠方から全身に泥を塗りたくり大きなお面を被った部族が出現した。

そろ~りそろ~りと近づくマッドマン。

 ゆっくりと無音で動きながら、ヘンテコな格好の人たちがジリジリと間を詰めてくる。なにこれ、むちゃ怖い。

 そう、相手を怖がらせて敵を追い払うのがマッドマンの狙いだ。なぜなら彼らは戦いを好まず、敵に襲われると逃げてしまうほどのビビリだから。襲われて逃げた先の泥沼で転んで立ち上がったところ、泥だらけになった姿を敵が亡霊と勘違いし逃げたことがマッドマンの由来だという。そう言われるとなんだか可愛く見えてくる。

ADVERTISEMENT

目の前まで近づくと突如動きが機敏になり、思わず叫び声をあげてしまう。

部族その2 美しい衣装のチンブー族

 さて翌日、ゴロカから西にあるチンブー地方へ車で2時間ほど移動。ここでは南国のイメージ通りのファッションに身を包んだチンブー族が住んでおり、美しい花々で彩られた村で彼らのライフスタイルを見せてもらえる。お互いに塗り合う鮮やかなフェイスペインティング、伝統的なビルムというバッグ作りの実演、可愛らしい集団見合いの儀式「カリムレック」、どれも素敵な風景でうっとりする。悪夢に出てきそうな昨日のマッドマンとは大違いだ。

美しい羽飾りといい、貝殻の首飾りといい、お洒落なチンブー族。