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東京都では20歳未満の自殺者が71人もいた

 世代別の傾向を詳細に見てみよう。20歳未満の自殺者数は596人。東京都(71人)がもっとも多く、千葉県(45人)、埼玉県と愛知県(39人)、大阪府(35人)、福岡県(32人)。兵庫県(29人)、北海道と静岡県(25人)などと続く。鳥取県と沖縄県は0人。福井県と徳島県は1人だった。

 自殺死亡率としてみると、20歳未満全体では2.79。もっとも高いのは富山県(4.65)。続いて、高知県(4.50)。そして、千葉県(4.34)、福島県(4.26)、岐阜県(4.24)、静岡県(3.96)、長野県(3.93)など。自殺者がいない鳥取県と沖縄県は0.00だった。

20歳未満の自殺死亡率

 富山県は、全年齢では172人。自殺死亡率(16.08)は全国平均をやや下回る。大きくニュースになった自殺事件はないが、20歳未満の自殺者が8人。2010年から2016年までは3~6人で推移してきたが、2017年には9人となっていた。2018年は前年よりも1人減ったが、いまだ高い水準になっている。

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 8人中6人の職業は「学生・生徒等」だ。「県自殺対策計画」によると、20歳未満の自殺の原因は「家庭問題」よりも「学校問題」が多くなっている。ただ、いじめや不登校は目立った数字ではない。「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」によると、いじめの認知数(2017年度)も904件で、1000人あたり8.7と全国平均(33.9)を大きく下回っている。不登校の数(同)は1224人で、1000人あたりの数は12.0。こちらも全国平均(15.1)より低い。これらだけ見れば、富山県が高い理由が見当たらない。

「若年層の自殺対策としては検索連動広告や支援団体の窓口を案内したり、ゲートキーパー研修や企業向け研修などは行っている。しかし、具体的な年代に絞った分析はしてない」(富山県厚生部健康課)

20代の自殺者数は東京都がもっとも多い

 20代だけの自殺者数は2139人。やはり、東京都がもっとも多い303人でダントツ。埼玉県(138人)、神奈川県(136人)、大阪府(130人)、千葉県(118人)、愛知県(116人)、北海道(104人)、兵庫県(101人)などが続く。少ないのは島根県と高知県(4人)だ。

 自殺死亡率で見ると、山梨県(27.39)が最多。ついで、栃木県(26.58)や群馬県(25.28)と北関東が上位を占めた。続いて宮城県(24.38)、山口県(24.11)、長野県(24.07)、長崎県(23.81)、大分県(23.65)。一方、低かったのは島根県と高知県(7.69)、熊本県(9.21)となった。

20代の自殺死亡率