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現地で見た6.16香港「史上最大200万人デモ」 市民はいかに戦ったか<写真レポート>

天安門30周年――「終わりの始まり」になるはずだった

2019/06/17

genre : ニュース, 国際

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【前段階② 6月15日】

6月15日、著者が香港国際空港に到着して出会った16日デモの告知をする一団。©安田峰俊

 6月15日13時ごろ。私が香港国際空港に到着してイミグレーションを出ると、さっそく出会った一団。繁体字と(中国大陸からの渡航者に向けた)簡体字で、16日のデモと17日に予定されている再度のストライキの告知をおこなっている。

15日15時過ぎ。行政長官の林鄭月娥が逃亡犯条例改正案審議の事実上の先送りを発表。©安田峰俊

 15日15時過ぎ。行政長官(大統領に相当)の林鄭月娥が逃亡犯条例改正案審議の事実上の先送りを発表。本件に怒っていた市民たちのガス抜きを図ることで、16日に予定されていたデモも低調に終わるかとも見られていたのだが……。

15日の香港島の様子。抗議活動以外の場所では普段どおりの様子だった。©安田峰俊

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 15日の香港島、湾仔付近を歩く親子。抗議活動は香港全体の一部の場所、時間におこなわれているにすぎず、他の場所では普段どおりの市民の日常が営まれている。観光旅行もごく当たり前に可能だ。