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映画『ある女流作家の罪と罰』 評価は高いのに、日本では劇場公開スルーの理由

2019/07/02

genre : エンタメ, 映画

 2019年第91回アカデミー賞で、主演女優賞、助演男優賞、脚色賞の3部門にノミネートされた作品です。評価は高いのに、日本では劇場公開はされず配信とソフトのみ。劇場公開スルーとはいえ優れた作品ですので、ぜひご鑑賞をオススメします。

(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

日本で、コメディ映画の動員数は伸びないという“ジンクス”

 劇場公開が見送られたのは、主演女優のメリッサ・マッカーシーが基本的にコメディエンヌであり、残念ながら日本ではコメディ映画の動員数は伸びないジンクスがあるためのようです。ただこの映画にはユーモアはあるけれどコメディではなく、辛辣さに満ちた人間ドラマなので、もし劇場公開されたら相応に動員もあっただろうし、劇場未公開が惜しまれる作品です。

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 舞台は90年代、主人公は伝記作家で過去にはベストセラーを出したこともあるリー・イスラエル(メリッサ・マッカーシー)。現在は自分の企画にこだわりすぎてエージェントには相手にされず、生計を立てる仕事もアルコールと傲慢な性格が災いしてクビに。家賃は滞納、唯一この世で愛している老いた愛猫の病院代も払えず、まさに詰んだ状態。そのため大切にしていた女優キャサリン・ヘプバーンからの手紙を古書店に売ったところ、思ったよりも高値が付いたため、リーはセレブの手紙の偽造を思いつきます。人嫌いの彼女にしては珍しくジャック・ホック(リチャード・E・グラント)という友人も現れ、偽造手紙の販売も順調にいって生活は上昇気流に乗りますが、リーが売った手紙が偽物であることがバレて……という実話を基にした映画です。

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